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学校選択制導入検討の自治体減少

 『asahi.com』2008年5月23日配信『学校選択制、導入進まず 「検討中」1割以下に半減』によると、公立小中学校での学校選択制導入を検討する自治体が減少しているということです。

 導入率は横ばいの一方、導入を検討している自治体は半減し、導入も検討もしていない自治体が増加しています。
 学校選択制はメリットがあるように見えるかもしれませんが、実際はそんなにメリットがあるとは言えません。
 学校選択の基準も「上位校とされる学校への進学者数」「全国学力テストや地域統一の学力テストでの学校別平均点」「部活動成績」など根拠の曖昧なものや、「地域の噂」程度のものに左右されるほかはありません。
 進学者数やテスト平均点・部活動成績については、一見すると数字・結果という根拠があるように見えますが、あくまでも平均値・全体の数値・他人の成績であり、実際は「一人一人の児童・生徒の状況や、児童・生徒の自己実現とは、必ずしも相関性があるとは限らない」という問題です。
 また進学者数については「何をもって上位校とするのか」という根本そのものがあいまいという問題もあります。
 学校選択制では、通学距離が長くなることでの登下校時の安全の問題、不本意入学の問題、地域との連携の薄まり、「人気校」の過密化と「不人気校」の極端な小規模化など、教育条件を悪化させるデメリットの方が多いのではないかといえます。
 小中学校の通学区域については、自宅と学校との位置関係(校区に指定されている学校より近いところに別の学校がある・校区に指定されている学校への通学の際には大通りを渡らなければならない、など)で校区に指定されている学校とは別の学校に通う方が都合がよい場合や、不幸にしていじめなどに巻き込まれた際の緊急避難などの場合に、現時点でも多くの自治体でおこなわれているような校区の弾力的運用をおこなうことで十分です。完全な学校選択制までは必要ないのではないかと言えます。