究極の1科目受験:東工大

 東京工業大学は、思考力をみるための数学の問題(試験時間5時間)の1科目だけで合否を決める入学試験を、2007年度入試に導入することを決めたということです。〔『読売新聞』2006/3/11

 大学によると、物事を深く考え、じっくり課題に取り組む能力が落ちているとの見方から、公式や知識を問う難問ではなく、考える力や解き方が重要な問題を出すということです。
 確かに、各地でおこなわれている学力テストでは、記述式や論述式の問題に弱い・回答に手すらつけていない場合も多いという傾向が共通してみられるということです。大学受験生についても、「物事を深く考え、じっくり課題に取り組む能力が落ちている」という見方も、一つの分析として成り立つでしょう。
 そういう傾向を脱却し、物事を深く考えたり、課題にじっくり取り組む力を持つ人に入学してほしいという、大学側のねらいも理解できます。
 入試のねらいそのものは注目されるのですが、その一方で「企画倒れ」に終わらないかという余計な心配もあります。
 個人的には、こういう試験形式もありかなとは思います。その一方で、肝心の受験生が集まらなかったり、合格水準に達する受験生が少なかったりしたら…という憂慮も少なからずあります。
 試験の取り組みの行方が注目されます。