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学力テスト、自治体別・学校別成績を非公表にするよう通知:文科省

 『産経新聞』2007年8月27日付に『文科省、学力テスト結果「非公表」 悩むのイヤ…データ不受理も』という記事が掲載されました。

 4月におこなわれた全国学力テストの結果について、文部科学省は各自治体の教育委員会に対して、市区町村別や学校別の結果を公表しないように求めました。一方で自治体側は文科省の通知の趣旨を理解しながらも、情報公開請求や議会質問などでテスト結果の公開を迫られるというケースを想定して、万が一そういう状況になった場合にどう対応すればいいのか苦慮していることが浮き彫りになっています。
 学力テストは児童・生徒の学力状況を把握するという建前でおこなわれているのだから、当然のことながら無関係な他人が結果を知っても仕方がありません。だいたい、地域別や学校別の結果を公表するのは学校間の過度な競争や序列化にしかつながらないというのは、東京都や都内のいくつかの自治体の学力テストの例を見ても明らかです。
 学力状況を把握し向上への対策を立てるのならば、個人成績は個人だけが知っておけばいいし、学校の成績は学校関係者だけが知っておけばいいことです。個人情報に準じるものとして扱われるべきものです。情報開示にはなじみません。
 地方の学力テストでの情報公開請求では、大阪府枚方市は一度不開示決定をしましたが、不開示を不服とした請求者から裁判を起こされて1審・2審とも開示を命じる判決が出ました。枚方市は判決内容に不服を表明しましたが、「裁判の上では勝ち目がない」と判断してやむなく上告を断念して判決が確定しました。文部科学省は「同様の訴訟で不開示の判決が確定した例もある」として不開示を当然と強調していますが、自治体側は「枚方市と同じような状況が発生するのではないか」は危惧しているということです。
 文部科学省の不開示に関する見解については全面的に支持できます。一方で、開示請求等に関する自治体の不安を払拭するような踏み込んだ対策をとってほしいと願います。