※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

到達度評価、高校入試で補正

 『asahi.com』2007年5月28日配信で、『内申書評価に「補正」 教委の対策広がる』とする記事が掲載されています。絶対評価が広まった結果、内申書の点数を甘めに付ける中学校と厳しめに付ける中学校の格差が生じ、高校や教育委員会が学校間の内申点の補正計算をおこなうケースが増えているということです。

 中学校では近年、絶対評価(厳密な用語では到達度評価)が広がっています。
 相対評価では各段階ごとに人数の枠があり、本人の努力がどうあれ集団全体の成績によって評定が左右されます。一方で到達度評価では、あらかじめ目標とした基準にその児童・生徒がどれだけ近づけたかを測るものであり、到達度評価のほうが中学校での学力評価方法としてはよりよいものだといえます。
 ただ、高校入試の関係で軋轢を起こしているようです。ほとんどすべての高校入試では、入学試験の成績のほかに、内申書(厳密な用語では調査書)の評定点(いわゆる内申点)も大きな割合を占めています。合否判定に占める内申点の割合は少ないところでも3~4割以上、多くのところでは半分前後を占めています。
 到達度評価の評定は各学校および各教科担当教員の裁量にゆだねられます。ほとんどすべての都道府県では到達度評価に基づいた調査書が高校入試に使用されますが(10段階の相対評価を使用する大阪府を除く)、受験とのかねあいで「評定の甘い学校」と「評定の厳しい学校」があるという疑心暗鬼が生まれているようです。
 そこで、不公平感を取り払うために調査書の評定点(内申点)の補正をおこない、補正値で合否判定をする県なども生まれています。
 「調査書は在学証明書としての扱いにとどめるべきで、いわゆる内申点を高校入試に用いる必要はない。合否判定に用いるとしてもボーダーライン上の受験者の合否判定だけにすべき」と個人的には思います。高校入試制度を抜本的に改革しない限り、到達度評価の利点は生かせませんし、また高校入試での疑心暗鬼や不公平感を払拭することも難しいのではないかと感じます。