養護学校への編入求めて提訴:大阪市の小2男児

 「『気管支喘息の持病を持っている上、市立小学校に入学後にいじめにあって重い心身症も発症して不登校になった』として、病弱児対象の施設やスタッフなどがそろっている大阪市立貝塚養護学校への編入学を希望したが拒否された」として、大阪市住吉区在住の小学2年生男児の保護者が2007年5月24日、大阪市を相手取って編入を認めるよう求める訴訟を起こしました。

 またこの男児の問題とは別に、大阪市は貝塚養護学校を廃校にする方針を固めています。保護者や教師など関係者は廃校反対運動も起こしていますが、大阪市当局は「病弱児教育は地域の小中学校の特別支援学級を充実させる」「受け入れ児童・生徒数が減少している」として廃校の方針をすすめ、またもともとは医師でもある関淳一大阪市長は貝塚養護学校廃校問題について「心身症は一人一人の子どもの個別性を重んじた治療が大事。貝塚養護学校のような形が万能とはいえない」という見解を表明しています。しかしこのケースを考えると、本当に一人一人の子どもに合った受け皿が十分確保され、また代替策も十分とれているのだろうかと考えさせられてしまいます。
 また「廃校の方針を既成事実化するためにこの児童の受け入れを断ったのではないか」という推測も児童側の支援者からされていますが、仮にこの推測が事実ならば、子どものことを全く考えていないといわざるを得ません。
 貝塚養護学校への編入を認めるにしても、同等の代替策をとるにしても、子どもにとって何がよいのかという視点から対策がとられるべきケースだと考えられます。また子どもの発達や教育という観点からは、できるだけ早期の解決がされることを願います。

養護学校への入学認めて=ぜんそく男児の母が提訴-大阪地裁〔『時事通信』2007/5/24〕
 気管支ぜんそくの子供が養護学校に通えないのは不当だとして、大阪市住吉区の男児(7)の母親が24日、大阪市を相手に、養護学校への入学を認めるよう求める訴訟を大阪地裁に起こした。
 母親は提訴後の会見で「息子が苦しんでいることを分かってほしい」と訴えた。
 訴えによると、この男児は乳児のころ、気管支ぜんそくと診断された。昨年春に大阪市内の小学校に入学した後も欠席が続き、いじめなどから不登校になった。昨年9月に市立貝塚養護学校を見学し、入学を希望したが、隣接する病院がないとの理由で断られた。