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歴史研究の発展で変わる歴史教科書記述

 『毎日新聞』(web版)2007年5月7日配信で、「みんなのニュース:いいハコつくろう鎌倉幕府? 変わる歴史教科書」と題した記事が掲載されています。

 記事では、歴史学の発展に伴って歴史教科書の記述も変化しているという内容を特集しています。

 記事では、記述が変化している内容として、以下の内容が挙げられています。

  • 鎌倉幕府の成立時期が1192年から1185年へと変化している。
  • 聖徳太子や源頼朝の肖像画とされてきた絵について、別人の可能性があるといわれているとして、画像の解説で断定調を避けて「~の肖像画と伝えられている」という表現に変化している。
  • 江戸時代の身分制度とされてきた「士農工商」の表現について、農民と町人との間で序列があったわけではないという最近の研究を反映して、教科書でも取り上げられなくなっている。
  • 慶安の御触書は幕府が作ったものではなく、後世の役人が作ったものが広まった可能性が高いという最近の研究を反映して、慶安の御触書の取り上げ方も変化している。

 確かに、この記事で取り上げられているものだけみても、近年の研究が進んだことで、教科書の内容とは大きく異なる歴史像が明らかになりつつあります。また記事で取り上げられていない内容でも、特に江戸時代の研究に顕著ですが、従来型の歴史教科書の内容とは全く異なる時代像が明らかになり、定説となりつつあります。

 教科書という媒体の性質上、執筆と実際の使用との間に数年のタイムラグはあるのですが、歴史研究の最新の成果を、できるだけ教科書にも反映していくことは当然だといえます。(先日問題化した沖縄戦の集団自決問題のように、歴史研究の定説が大幅に変わったというわけでもないのに、政治的思惑で教科書の記述を書き換えさせられるのとは、わけが違います)

 教科書にはできる限り、最新の歴史研究の成果を反映していくことが重要になります。