※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

また数値主義の弊害:文科省調査で京都市教委が回答誘導

スポンサーリンク

 『asahi.com』によると、パソコン活用で教科指導ができる教員の割合を調べている文部科学省調査・「教員の情報コミュニケーション技術活用指導力等の状況」について、京都市教委が市内の教員に対し、「指導のできる教員が100%」になるように圧力をかけているととれる内部文書を出していたことがわかりました。

 「パソコンでの指導があまりできない」と回答した教員に関しては、市教委が「誤入力はないか」と再回答を求める文書を、所属学校に送付したということです。最初は正直に「あまりできない」と回答したところ再回答を求められ、「誤入力」扱いにして「できる」と再回答をおこなった教員もいたということです。また「できる」と回答しなければならないという圧力を感じた教員もいたということです。
 統計調査については、ありのままの実態が反映されるような形にならなければ無意味です。しかし「100%」という数値目標を追い求めるあまり、数値が一人歩きして実態を反映しないという状況に陥っています。数値目標は現場での取り組みを積み重ねて達成するもので、統計を操作して達成させるものではありません。
 数値目標の一人歩きという問題では、昨年来社会問題化しているいじめ問題を思い出します。いじめについても、従来の調査では1999年~2005年の間に「いじめ自殺0」となるなど、いじめの実態が過少申告されるという問題が明らかになっています。この背景として、数値目標の実現が目的となって、実際に起きている事件を隠蔽して統計数値に入れないという方法がとられたことがあげられます。
 今回のパソコン調査の回答誘導にしても、誰かに直接危害が加わらないだけいじめよりはましだとはいえども、ゆがんだ調査結果を基にして実態に合わない学習指導が提起される危険性を持つものです。本質的には数値主義の弊害が最悪の形で現れています。