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学校での暴行事件、区教委が防止策

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 東京都中野区立小学校で、同級生から暴行を受けたにもかかわらず学校は何もしないとして、被害児童の保護者が中野区教委を相手取って提訴した問題がありました。原告の児童と、提訴に同調する児童の計7人は「問題解決までは登校できない」と集団欠席も計画していましたが、中野区教委が再発防止策をとることで決着しました。これに伴い提訴も取り下げられ、集団欠席の計画も撤回されたということです。

同級生暴行で集団欠席の構え 教委が防止策で回避 東京〔『asahi.com』2007/4/5〕

 記事によると、被害児童2人は加害児童2人から繰り返し暴行を受け、うち1人は後遺症の残るおそれのあるけがを負ったということです。被害児童や保護者は繰り返し学校に訴えましたが、学校側は暴力行為を「遊びの延長」と見なし、根本的な対策をとらず、暴行は続いたということです。また事件に関する事実関係についても、被害児童の保護者が納得できるようなものではありませんでした。

 学校側の態度を不満に思った保護者側は、子どもの安全を守るという観点から、提訴と集団欠席に踏み切らざるを得なくなりました。

 暴行については決して許されるものではなく、早期の対応が必要です。「遊びの延長」などとんでもない認識だといわざるを得ません。

 この手の事件が発生すると、「子どもを甘やかせているバカ親」などと、保護者攻撃をする心ないものも現れます。しかし実際はどうでしょうか。記事では被害者の親の心境は、加害男児には「人の気持ちや痛みを教えなければならない年齢。きちんとした指導がないままでは、ある意味、『被害者』だ」との思いだ。と書かれています。「無理難題をごり押しする」とは全く異なる保護者の姿が浮かび上がり、むしろ「被害を受けているにもかかわらず、客観的・冷静に考えている」という印象を受けます。

 暴力を加えても野放しにされているという状況は、被害児童の心身の傷を広げるだけでなく、「暴力は正当」という誤った観念を加害児童や周囲の児童にも植え付けてさらに事態をこじらせることにつながります。また、このような誤った観念が児童の中にできることは、児童の発達にもきわめて悪い影響を与えます。

 学校や中野区教委が対策をとることは当然のことですが、一方では「保護者が強硬手段をとる前にもっと早く対策がとれなかったのか」という思いもあります。

 また学校関係者には、この事件を「他人事」で済ませてはなりません。この問題から教訓を引き出し、暴力事件やいじめに対しては仮に発生しても早期に対応できる方策を研究・実践していける体制を作っていく(もちろん、事件そのものを未然に防ぐことが望ましいですが)ことが必要になります。