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福岡法務局の調査は中途半端

 福岡県筑前町立三輪中学校のいじめ自殺事件に関して、「人権侵犯の疑いあり」として福岡法務局が独自調査を始めたということです。〔『読売新聞』2006/12/17

 福岡法務局の調査の具体的な方向性をみると、「調査は形だけだ」「調査方法を抜本的に見直さない限り、調査しないことに事実上等しい」と苦言を呈さなければなりません。
 法務局は学校側の対応を精査するとしていますが、その一方でいじめ加害生徒への調査に対しては「人権保護」を理由におこなわない方針だということです。
 重大な人権侵犯事件の加害者に対しての調査が、加害者への人権侵害にあたるとでもいうのでしょうか。人権侵害にあたらないやり方での調査は、いくらでも可能です。
 「自殺した生徒が、重大な人権侵犯を受けて継続的に苦しめられ続けた上自殺に追い込まれた」という事実を無視して「加害者の人権保護」と機械的に主張するのは、加害者の行為の正当化につながります。
 「加害者は人権侵害をおこない放題の上、『人権保護』を盾に不法行為の調査や追及をまぬかれる。すなわち悪いことをしてもやり得」のような形になってしまっては、自殺した生徒や家族・関係者が受けた人権侵害の被害は救済されないし、むしろ法務局が人権侵害に手を貸している形になります。また、加害者が自らの行為を反省する機会も失わせることにつながります。
 また加害者への調査をおこなわない限り、事件の全容を十分に明らかにすることは困難です。
 こんな中途半端な調査では、学校や地域・行政ぐるみの事件もみ消し策動に、法務局自らが手を貸してしまうことになります。調査をおこなうにしても、加害者への調査は必須です。