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「体罰」匿名通報者の個人情報調べ学校に伝える:岡山県教委

 岡山県教育委員会が「体罰」の匿名通報の電話を受けた際、応対した職員が発信元の電話番号の氏名と住所を無断で調べ、その情報を「体罰」があったとされる学校側に伝えていたことが、4月3日までにわかった。

 事件は2013年2月から3月にかけて起きた。岡山県教委保健体育課に、「部活動中に顧問がミスした部員を殴った」「平手打ちをして鼓膜を破った」とする匿名通報の電話が計3回あった。
 応対した職員は、電話機に表示された発信元の電話番号をインターネット検索し、電話番号の持ち主の氏名と住所を把握した。その情報とともに、「体罰」があったと指摘された学校に通報内容を同校に伝えたという。
 岡山県教委は「県個人情報保護条例に基づき、県立学校を含めた県教委内で情報を共有することは問題ないと判断した。生徒の身体に影響を及ぼす事案なのでしっかりと調査したかった」と話しているという。
 しかしこれは、非常に危険なことである。「体罰」事案では、事件が表沙汰になると加害者側が被害者や通報者を逆恨みし、報復で被害者・通報者への嫌がらせを図ることも珍しくない。また一種の内部告発でもあり、通報者の安全と権利は十分に保障されなければならない。
 仮に県教委事務局には実名を名乗っていた場合でも、学校や加害教師の側には被害者を守るために通報者情報は伝えてはいけない。しかも匿名電話なのに、不適切な方法で通報者の身元を調べあげて学校側に通報するということは、通報者にとっては「通報すると不利益を受ける」という圧力にもつながる。
 自分たちの問題行為を隠蔽するために「個人情報保護」を不適切に振りかざす一方で、本当に守られるべき一般市民の個人情報は不適切に扱う、学校や教育委員会のやり方は個人情報保護の趣旨から完全にずれている。
(参考)
◎体罰匿名通報、県教委職員が名前調べ学校に伝達(読売新聞 2013/4/3)