※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

桜宮高校入試中止問題で生徒らが記者会見して反論

スポンサーリンク

 大阪市立桜宮高校体育系学科入試中止が1月21日午後6時過ぎに決定したことを受け、桜宮高校の生徒らが同日午後7時半頃から大阪市役所で記者会見し、「納得いかない」「学校を守りたい」などと訴えた。

 記者会見に出席した生徒は男子生徒2人・女子生徒6人の計8人、全員が運動部キャプテン経験者の3年生の生徒だということ。同校の制服姿で、約1時間にわたって心情を訴えた。
 生徒らは、教師の「体罰」は支持も肯定もしない・学校の運動部は橋下徹大阪市長らがいうように「勝利至上主義」ではないと明確に表明した上で、入試中止や教職員入れ替えなどを強く批判し、体育科の入試をおこなうことや、橋下徹大阪市長が打ち出した「教職員の総入れ替え」をやめることを求めた。
 体育科の入試中止については、「体育科などに魅力を感じて受験を希望していた人がほとんどだと思うので、普通科に変えるのはとても残念。入試のやり方を変えればいいというわけでなく、在校生の私たちも納得いかない」などと訴えている。
 橋下徹大阪市長が「教職員の総入れ替え」を打ち出したことについて「心に負った傷は深く、私たちを支えてくれるのは同じ傷を負った先生しかいない。新しい先生に入れ替えては、亡くなった子の思いを帳消しにしてしまうように感じる」などと反論している。
 桜宮高校問題での動きは、これまでの「体罰」事件では例を見ないような特徴を持つ。橋下徹大阪市長によって「体罰」問題が入試中止問題や教職員総入れ替え問題と結び付けられ、異なる問題がまるで関連があるかのように同時並行的に進んでいることになる。「体罰」問題への対策と、入試中止問題・教職員総入れ替え問題は、切り分けて考えられなければならない。入試の中止に反対したり「よりよい学校を作っていきたい」と訴えることが、そのまま「体罰」・暴力を肯定していることになるわけではない。
 これまでの「体罰」事件だと、暴力教師擁護派の生徒や保護者が、今までどおりの暴力体制を守るために、「学校を守る」と称して暴力改善を否定して被害者を攻撃するというパターンはよくみられた。しかし今回はそういう話ではない。暴力・「体罰」肯定でなおかつ教育行政に介入する機会をうかがっていた首長が、ここぞとばかりに介入し、学校そのものを壊しかねない入試中止という新たな問題を巻き起こしたという、これまでになかったような事情がある。これまでの「体罰」事件の経過から導き出されるような一般論通りではいかない。
 記者会見の中身は、暴力を肯定したり、亡くなった生徒を攻撃するような内容は一切みられない。むしろ亡くなった彼の思いに応えようとした上で、学校を良い方向で立て直したいという思いが伝わってくる。生徒の思いをしっかりと聞きながらよりよい学校を作っていくことを援助する、それこそが教育行政の役割であり、大人の責任ではないのだろうか。
 一部では「誰がこんなことをさせているのか」など、まるでバックにおかしな考えを持つ大人がいて裏から振り回しているとでも言いたげな批判もあるという。しかしそうではないだろう。記者会見のセットを実務面で援助した大人が仮にいたとしても、生徒は暴力肯定などおかしなことは全く言っていないし、また誰かに指示されたわけではなく自らの思いを話しているものだと感じた。生徒の記者会見を「誰がこんなことをさせているのか」などと批判するのは、生徒の意見表明を認めないとみられてもやむを得ないだろう。