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入試中止に固執する橋下市長:桜宮高校に出向いて説明

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 大阪市立桜宮高校の「体罰」自殺問題を受けて橋下徹大阪市長が同校体育系学科の入試中止を要請した問題で、橋下氏は1月21日午前に午前に桜宮高校を訪問し、全校集会で入試中止の意向を生徒の前で訴えた。

 全校集会は午前8時45分頃から午前10時頃までおこなわれた。集会の内容は非公開だったが、教育委員会関係者によると、橋下氏は「桜宮高校がどうあるべきか決まらないままで新入生を迎えるのはどうなのか」「皆さんに責任はないが、世の中には越えてはいけない一線がある」として、入試の中止や教職員の総入れ替えなどを訴えたという。
 一方で集会では生徒も発言した。生徒の発言はいずれも、「(自殺は)忘れてはいけない出来事。桜宮のことを真剣に考えている。(ただ)体育科を続けた状態で考えていきたい」「市長は人生は長いというが、今しかない時間を大切にしたい。普通科であればいいという問題でない。入ってくる子にとって受験は一度だけで、その機会を奪ってほしくない」と、入試をするよう求めるものだった。
 橋下氏は全校集会終了後の記者団への質問や、直後の午前11時から開催された大阪市会文教経済委員協議会の答弁で、「生徒の意見を全部聞くわけにはいかない。ダメなものを止めるのは大人の責任であり、教育行政の責任」と入試中止を正当化した。
 発端となった暴力事件は極めて悪質なものであり、事実関係の解明の上で再発防止策を徹底していかなければならないのは言うまでもない。しかしながら橋下氏のやり方は、再発防止と称しながらも、事実関係の分析や再発防止策の検討などはうやむやなまま、暴力加害者も被害者も一緒にして学校そのものを悪と認定して見当違いの攻撃をおこなって乱暴につぶすだけで、新たな混乱を持ち込んでいるものにほかならない。
 暴力加害者や積極的に擁護する者など特に悪質な者は去っていただくことは当然だろうが、良識的な生徒や教職員・保護者を含めた学校の再生力の芽を妨害して一方的に弾圧するようなやり方でいいのだろうか。学校の再生力の芽を育てていくことこそが、大人の責任であり教育行政の責任ではないのだろうか。
 またこの問題は、桜宮高校を志望し受験予定の中学生にも影を落としている。新聞社の取材に応じ、「体験入学に参加して気に入って志望した。先輩たちと一緒に新しい桜宮高校を作りたい。そのチャンスがほしい」と訴えた受験生のことも報じられている。そういう方向でこそ、学校再生の芽が生まれてくるのではないだろうか。橋下市長には「生徒と教職員一人一人が学校を作る」という視点が全くない。
 どこかの誰かは確か「子どもが笑う大阪」とか言っていたが、私学助成充実を求める高校生を泣かせたこと(2008年)や保育園の畑を園児の目の前で行政代執行で取り上げて芋掘りを楽しみにしていた園児を泣かせたこと(2008年)などに続き、子どもを泣かせ続けるような真似は決して看過できない。