桜宮高校自殺事件:教職員全員異動を要求

 大阪市立桜宮高校「体罰」自殺事件に関連して、橋下徹大阪市長が同校教職員44人全員を他校に異動させるよう市教委に求めていることがわかった。

 市教委は「現実的には難しい」と難色を示している。
 桜宮高校の問題では、事実関係を徹底的に解明して再発防止策を取った上で、「体罰」を加えた教師や事実を知りながら隠蔽した管理職にはしかるべき責任が問われなければならないのは言うまでもない。
 しかしその一方で、教職員全員異動だの、入試中止だの、部活動停止処分だのとぶち上げる橋下市長の一連のやり方は極めて異常である。事実関係を多面的に分析することをせず、また個別の生徒や教職員のことを無視して、「桜宮高校」という集団自体を悪と認定して、その集団に属しているから一方的に攻撃するという、下品でレベルの低い二元論でしかない。
 これでは、とにかく感情的に何かを叩きたいというだけの、あまり論理的ではないタイプの人間を満足させるという極めて私的な効果はともかく、学校の教育活動にとっては何の解決にもならない。それどころか、加害者の責任を無関係な人間に、場合によっては被害者に一方的になすりつけるだけで、加害者の行為は曖昧にされて実質的に隠蔽され、教育活動にとっては妨害にしかならないだろう。