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右派が副読本歴史記述に介入した問題:横浜市

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 横浜市教育委員会が市立中学校の生徒に配布した副読本「わかるヨコハマ」の記述をめぐり、右派市議が反発したことを受けて横浜市が関係職員を処分したことについて、歴史研究者や市民団体が「歴史的事実をふまえず、議会の一方的な批判に従うのは教育の中立公正への信頼を損ねる」と抗議している。神奈川新聞2012年12月30日付が紹介している。

 この副読本は、横浜の歴史や自然などについて記述されているという。問題になった記述は、関東大震災時の朝鮮人虐殺の記述について、軍と警察が虐殺に関与したとするものである。2012年度の副読本でこの記述が登場した。しかし同年、虐殺関与を否定する立場の一部右派市議が市議会でこの記述を問題視し、教育委員会担当者はその場で「修正」を約束した。そして後日「2012年度版副読本改訂に決裁を受けなかった」と言いがかりをつけ、編集に関与した職員を処分した。
 しかし関東大震災時の朝鮮人虐殺に軍や警察が関与していることは、政府側の資料からも明らかである。関東戒厳司令部の公文書や政府の中央防災会議の資料に、関与を示す記述がある。
 いわば正しいことをしているにもかかわらず、政治的圧力をかけられて不当処分を受けたことになる。
 この背景には、横浜市教育委員会の対応がある。横浜市では「つくる会」系の教科書が採択されている。この教科書や編集に関係している勢力、気に入らないことは「自虐史観」などと難癖をつけて歴史的事実すら否定することも多い。具体的な問題点は多岐にわたるが、大きくまとめてみると、政権を過剰に美化したり盲目的に従い、それを「日本」とすり替え、自主的にものを考える態度や民主的態度を敵視しているという代物である。
 副読本は歴史的事実を踏まえるべきで、特定勢力にとって気に入らないからといって政治的に書き換えさせられたりなど圧力をかけられるべきではない。今回の処分は撤回すべきだし、横浜市教委に入り込んだ右派教科書押し付けなど今回の事件の背景にある事象についてもあわせて再検討されるべきだろう。