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高校世界史の内容を大学の一般教養科目に:阪大

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 大阪大学は11月17日までに、高校での世界史未履修者向けに、一般教養課程で「不完全履修者のための世界史」という科目を2007年度から設置することを決めました。〔「読売新聞」2006/11/18

 東洋史と西洋史の中にそれぞれ1科目ずつ開講し、高校教科書を使いながら、高校での学習内容を網羅的に把握するという内容だということです。単位も認定されるということです。

 理工系の学部で、学部での学習の入門として、未履修者向けに高校理科の内容に準じる講義を開講している大学は、時々あるようです。しかし世界史でのこのような取り組みは、おそらく初めてではないかと思われます。

 高校世界史については、日本史や地理と比較すると、扱う範囲も広いうえ、高校で初めて取り上げられる内容も多いという特徴があります。大学受験対策としては「文系:日本史(+公民)、理系:地理か公民」を選択する傾向がやや強いようです。

 しかし世界史の基礎教養がないと、社会全体への見方についても影響が出てきかねません。例えば中東問題・南北問題などの世界的な社会問題は、地理的・現代社会的な見方に加えて、世界史の流れを背景にしなければ理解しにくい問題だといえるでしょう。
 全国的な必修科目履修逃れ問題が発覚する以前から、高校で世界史を学んだことのない学生の存在が、阪大教員の間で話題になっていたということです。折しも履修逃れ問題発覚とほぼ同時に開講計画が具体化したという形になりました。
 阪大での取り組みは、高校での学習内容のあり方、大学での一般教育のあり方など、いろいろな角度から問題提起されることになるでしょう。