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大阪市学校選択制:検討会議が慎重論併記報告

 大阪市で橋下徹市長の強い意向で導入が検討されている小中学校の学校選択制について、有識者や学校関係者代表・公募市民などからなる検討会議「熟議・学校選択制」が、課題や慎重論の列記にも重点を置いた報告書をまとめたことがわかった。

 9月27日の会議で正式決定される見通し。
 読売新聞(web版)9月26日付『橋下市長の学校選択制、保護者らに慎重論根強く』によると、賛成意見が出たことを明記する一方で、反対意見や慎重論については賛成意見以上の分量を割いて列記しているという。
 校区外の学校に通う場合の安全確保や、特に小学生にとっては遠距離通学が負担になるなどの課題が紹介されている。
 また学校施設の収容力として、校区外の児童を受け入れた場合に約4分の1の学校で校舎増築が必要になることが指摘されている。
 さらに、校舎施設が新しい・立地条件など、学校側の努力では改善できない要因で選択がおこなわれるという点もあげている。
 確かに他都市では、以下のような例が報告され、学校選択制を取りやめる大きな要因になっている。
 神奈川県逗子市では、校舎施設が新しく駅近くにある小学校に人気が集中し、また入学を確実にするためか校区にも子育て世代が多く転入するようになり、当該校では過密状態になって特別教室を潰して普通教室に転用せざるを得なくなるなど条件が悪化し、校区外からの新規受け入れを取りやめた。
 また長崎市では学校選択制導入以降、坂の上にある中学校が敬遠されて校区内の生徒が周辺校に流出して生徒数が激減した。当該校では部活動が成り立たなくなったり、教員定数が減らされて全教科の専門教員をそろえられなくなり専門外の教師に臨時免許で複数教科を受け持たせるようになった。すると、そういう条件が敬遠されてさらに生徒が周辺校に流出する悪循環に陥った。長崎市では人気校・不人気校の固定化による生徒数の偏りなどが、学校選択制取りやめの一因となっている。
 特に橋下・維新は、大阪市での学校選択制を、学校間・地域間の競争と、「不人気校」を口実にした学校統廃合をセットでおこなおうとしている。これは「人気校」では過密化、「不人気校」では過疎化での学校の教育条件の低下のみならず、学校がなくなった地域では子育て世代が敬遠して新規転入者が減るなどし、地域の荒廃にもつながるのではないだろうか。