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「日の丸・君が代強制は違憲」東京地裁判決の波紋

 「日の丸・君が代」を教職員に強要する、東京都教委の通達や職務命令について、9月22日に東京地裁で違憲・違法判決が出たことについて、各方面で波紋が出ているようです。

 石原慎太郎・東京都知事は記者会見で「当然控訴します」と息巻いたと報じられ、また東京都教育委員会は控訴の方針を固めているとも報じられています。
 また原告らは判決を受けて東京都教育委員会に対し、通達の撤回や、通達に基づく懲戒処分等の撤回といった回復措置をおこなうよう申し入れたということです。
 9月22日付朝刊各紙の社説を見ると、『朝日新聞』『東京新聞』は判決を好意的に受け止める一方で、『読売新聞』『産経新聞』は判決に否定的な見解を述べています。『毎日新聞』は9月22日付の1面トップ扱いの記事にしているものの、同日付社説ではこの問題には触れず、記事で事実関係を紹介するのみにとどまっています。

※9月23日加筆
『毎日新聞』は9月23日付の社説でこの問題を取り上げ、「判決を厳粛に受け止めるべきだ」と論じました。

各紙9月22日付の社説の見出し
朝日新聞:国旗・国歌 「強制は違憲」の重み
東京新聞:国旗国歌判決 『押しつけ』への戒めだ
読売新聞:[国旗・国歌訴訟]「認識も論理もおかしな地裁判決」
産経新聞:【主張】君が代訴訟 公教育が成り立たぬ判決
9月23日付社説
毎日新聞:国旗・国歌 「心の自由」を侵害するな

 東京都の今までのやり方は、強引なものでした。処分された教職員は、別に実力で式を妨害したというわけではありません。「教育は不当な支配に服することなく(教育基本法)」「公務員の憲法遵守義務」などという教職員としての良心に従って職務を全うしたのです。また、憲法の思想信条の自由について、生徒に説明しただけで処分されたという例すらあります。
 思想信条の問題に属するものに対して一方的に押しつけ、従わないと処分するというやり方は、決して許されるものではありません。東京都のやり方は、現場の教職員をはじめ、職務命令を強要される良心的な校長、そして「自分の心情に従った行動をとりたいが、そうすると教員が処分されて迷惑をかけかねない」と悩む生徒など、多くの人を追い込むような非道なやり方だということは、当事者の口から多くの証言が語られています。
 これらの東京都の行為について、「教育への不当な介入で違憲・違法」とした東京地裁の判断は当然だと考えられます。
 当事者の教職員をはじめ、まじめに教育や民主主義を考えている人にとっては、今回の判決は画期的なものです。しかし、東京都が控訴する可能性が高いことなど、状況はまだまだ予断を許しません。
 東京地裁の判決は、社会の当然の論理として広く定着させていかなければならないものだと考えます。
 東京都教委には、控訴を断念し、今までの誤った措置を撤回することを強く求めたいと思います。また他の自治体には、東京都のような間違ったやり方を起こさないように強く求めたいと思います。