※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

なぜ「不名誉」なのか…?

スポンサーリンク

 東京都内の小学校教諭が、卒業式の「日の丸」掲揚に抗議したとして処分されたことを不服として処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁は9月12日に請求を棄却しました。

 東京都内の小学校教諭が、卒業式の「日の丸」掲揚に抗議したとして処分されたことを不服として処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁は9月12日に請求を棄却しました。

日の丸に抗議「不名誉」 教諭処分取り消し請求棄却(『共同通信』2006/9/12)
 卒業式で屋上に日の丸を掲揚した校長に抗議したなどとして、戒告処分を受けた東京都国立市立第2小の元教諭5人が処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁の土田昭彦裁判官は12日、「抗議は不名誉な信用失墜行為で処分は適法」として請求を棄却した。
 土田裁判官は判決理由で「正当な職務権限に基づいて国旗を掲揚し、教職員に協力を求めた校長に原告は従うべきだ」と述べた。
 判決によると、原告らは同小の卒業式があった2000年3月24日早朝、校長が国旗を揚げたため、式の前に校長室で抗議。卒業式には幅1センチでライトブルーのリボンを着けて出席した。
 東京都教育委員会は同年8月、信用失墜行為と職務専念義務違反を理由に、原告5人を戒告処分とし、原告以外のリボンを着用しただけの教職員も文書訓告処分にした。

 今回問題となっている処分は、信用失墜行為と職務専念義務違反とされた処分の根拠そのものが疑わしいケースです。
 学習指導要領で「日の丸掲揚」などが書かれていますが、その一方で日本国憲法では「思想信条の自由」が書かれていたり、政府見解としても「強制すべきではない」としています。「日の丸掲揚」を明記した学習指導要領の該当条文は、日本国憲法や政府見解と整合がとれなくなり、法的拘束力が疑わしいものになります。また、こんな背景がある性質のものにもかかわらず、さらに強力に「日の丸」を「職務命令」として押しつけ、従わないものには一方的に処分するという、東京都当局の態度は、違法性があるものだといわざるを得ないでしょう。
 また「実力で卒業式を妨害したわけでもないのに、誰に迷惑をかけたのか?」という素朴な疑問も生まれます。抗議といっても平穏に意見表明しただけで、信用失墜行為にはなりえないでしょう。また、危険物を持ち込んだわけでもあるまいし、リボン着用がなぜ「信用失墜行為と職務専念義務違反」になるのでしょうか。
 東京都のやり方を合法であるかのように描いた今回の判決については、残念に思います。