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2011年中学校教科書検定:沖縄戦「集団自決」記述

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 3月30日に検定結果が発表された中学校教科書では、社会科で沖縄戦に関する記述も増えるといいます。

 今回の中学校(社会科歴史的分野)の教科書では、全7社が「集団自決」について触れたということです。「集団自決」について、日本軍が関与していたことを示す記述は4社にありました。一方で「軍命」や「強制」とする内容を直接的に明記した教科書はなかったということです。

 今回の教科書検定では、「集団自決」に関する記述には検定意見がつかなかったということです。

中学校社会科歴史的分野教科書での記述

  • 「日本軍によって集団自決に追い込まれた人もいました」(東京書籍)
  • 「兵士や役人などから配布された手りゅう弾などを用いて、一家自決したり、集団自決へ追い込まれた人も大勢いた」(清水書院)
  • 「10代の男女が日本軍に渡された手りゅう弾によって死に追いやられた」(帝国書院)
  • 「日本軍によってスパイとして疑われて殺害されたり、集団で自決を強いられたりした人々もいた」(教育出版)

 2007年3月に検定結果が発表された高校日本史教科書では、沖縄戦での「集団自決」に関する記述について、日本軍の強制を示す記述に検定意見がついて削除・修正させられた問題が発生し、大きな社会問題となりました。

 今回の中学校教科書での記述は、2007年高校日本史教科書検定結果公表後の動きを受けたものと見られます。必ずしも十分な記述とはいえませんが、授業の現場でていねいに補足していくことが求められます。

 一方で、「新しい歴史教科書をつくる会」の自由社、「つくる会」の主導権争いによる内部分裂でできた「日本教育再生機構」の育鵬社の右派教科書2社の「飛ばし具合」は、「集団自決」問題でも際だっています。

 右派教科書2社は「集団自決」の背景について、「米軍が上陸する中で追いつめられた」(自由社)、「米軍の猛攻」(育鵬社)としているといいます。これは史実をゆがめて中学生に誤解を与えようとするような、ひどい記述だといえます。

(参考)

  • 教科書検定:沖縄戦記述分量増、内容に差(毎日新聞 2011/3/31)
  • 「集団自決」表記増も「強制」及び腰 中学教科書検定(沖縄タイムス 2011/3/31)
  • 「集団自決」教科書検定 全7社「集団自決」記述 12年度から使用 中学教科書検定(琉球新報
    2011/3/31)