※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

日の丸・君が代訴訟、逆転勝訴:東京高裁

 東京都立学校で入学式や卒業式の際、都教委が日の丸への起立や君が代斉唱を強要する通達を出し、従わなかった教職員を処分したのは違憲・違法として、教職員約170人が処分取り消しなどを求めた訴訟で、東京高裁は3月10日、教職員の請求を棄却した一審東京地裁判決を破棄し、処分の取り消しを命じる逆転勝訴判決を出しました。

 この訴訟では、通達そのものは適法とするなど不十分な点もありますが、教職員を処分したことは行き過ぎで懲戒権の乱用と判断しています。
 また、卒業式でのピアノ伴奏を拒否して戒告処分を受けた小学校教員2人が処分取り消しを求めた別の訴訟についても、東京高裁は同日、教員の請求を棄却した一審判決を取り消して処分の取り消しを命じる逆転判決を出しました。
 東京都教育委員会が入学式や卒業式で日の丸・君が代を強要して教職員を処分する行為について、裁判では少なくとも処分については不当性が指摘されたことになります。
 日本国憲法の思想信条の自由や内心の自由からみても、さらに国旗国歌法で「強制はふさわしくない」という国会答弁がされていることからみても、日の丸・君が代の強制はなじみません、
 またもっと広く学校行事の運営という意味でも、日の丸・君が代強要派が押しつけの根拠とする学習指導要領ですら、学校行事は児童・生徒の自主性を尊重して運営するよう指示していることなどから、行政が特定の運営モデルを強要するというのも学習指導要領の趣旨に反します。
 今回の判決は、不十分な点もあるとはいえども、全体としてみれば歓迎できるものだといえます。
(参考)
◎日の丸・君が代訴訟、教員170人処分取り消す逆転判決(朝日新聞 2011/3/10)
◎国歌斉唱せず懲戒…東京高裁ほぼ全員取り消し(読売新聞 2011/3/10)