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桜井市児童虐待、母親に実刑判決:奈良地裁

 奈良県桜井市で5歳男児がネグレクトを受けた末に餓死した児童虐待事件で、奈良地裁は2月10日、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親(27)に懲役9年6ヶ月(求刑懲役10年)の実刑判決を下しました。

 この事件では父親も起訴されていますが、公判は分離され、父親への公判は2月23日より始まる予定だということです。
 弁護側は事件の事実関係そのものは認める一方で、「長女は問題なく育てていたのにこの児童だけ虐待していたのは、何らかの精神疾患があった」「虐待の背景を見てほしい。夫の協力が得られなかったことなどで追いつめられた。育児放棄は条件がそろえば誰にでも起こりうるもので個人の責任にすべきではない」などとして、心神喪失ないしは心神耗弱状態にあったと主張しました。
 虐待の背景をしっかり分析して社会的な対策を検討すること自体は、同種の事件を未然に防ぐためにもきわめて重要でしょう。しかし、それは刑事事件としての処分の軽重とは別の次元の話です。個別の虐待事件の加害者や加害行為については、どんな事情があっても正当化できません。判決は妥当だといえるのではないでしょうか。
(参考)
◎奈良の5歳児餓死、母親に実刑判決(読売新聞・web版 2011/2/10)