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桜井市5歳児餓死事件:母親への公判始まる

 奈良県桜井市の5歳男児ネグレクト死亡事件で、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親(27)の初公判が2月2日に奈良地裁で開かれました。裁判員裁判で審理されます。

 この事件は両親が2008年冬頃から男児を放置して衰弱させ、2010年3月に餓死させたものです。この事件では父親(36)も逮捕されていますが、公判は別々におこなうことになっています。
 弁護側は事件の事実については認めたうえで、父親の借金や育児ストレスで追いつめられたうえ、保育所の入園も断られたことなど社会的なサポートも受けられなかったことを指摘し、「どうしたら虐待を防げるのか考えてほしい」と裁判員に訴えました。
 虐待の背景を明らかにしていくことを通じて、虐待事件の防止体制や社会的なサポート体制の確立を図っていかなければならないというのは、当然のことです。そういった限定的な意味では、弁護側の主張も一理あるでしょう。
 その一方で子どもの命が奪われたという重い事実については、どんな事情があっても正当化されてはいけません。虐待の背景を解明しても、虐待事件そのものを正当化するわけにはいきません。虐待の背景を理解してほしいとする弁護側の主張が、被告の刑事責任を軽くさせるような効果をもたらすのならば具合が悪いという問題もあります。
 裁判員は、今後難しい判断を迫られることになると思われます。
(参考)
◎桜井の5歳児餓死:「正直に話したい」 被告、肩震わせ--初公判 /奈良(毎日新聞・奈良版 2011/2/3)