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『児童養護施設の子、ケータイ契約できず「親の同意いる」』(朝日新聞)

 朝日新聞(web版)2011年1月24日付『児童養護施設の子、ケータイ契約できず「親の同意いる」』によると、東京都内の児童養護施設に入所する高校生が、施設長とともに携帯電話の契約をNTTドコモに申し込もうとしたところ、「未成年者の契約には保護者など法定代理人の同意が必要。施設長の同意では受け付けられない」として断られたということです。

 記事によると、この高校生は親からの虐待を受け、裁判所によって親から分離する命令が下っているといいます。保護者の同意どころか接触も困難な状況です。そのため施設長が善処を申し入れましたが、記事発表時点までには希望はかなえられていないといいます。
 施設長は朝日新聞に対して、「貯金通帳や旅券の発行、住民票の異動、住宅の賃貸など多くの場合は、経験上、施設長が保証人、保護者代行として認めてもらっている」「親の虐待から保護したのに、その親から同意をとれというのは無理難題。ハードルが高すぎる」と訴えています。
 この事例は、現行法の不備が典型的に現れている事例だといえるでしょう。現行法でも施設側に親権代行権がありますが、実親の親権とどちらが優先されるかは法的には不明確です。
 厚生労働省などは、児童養護施設などへの入所児童の親権について、必要に応じて児童相談所や施設側の親権代行権を優先できるようにする法的枠組みを検討中だということです。実際にこのような具体的事例が明らかになっていることは、ほかにも同様の問題が各地で起こっていることも考えられ、法的にも早期の改善が求められています。
 また現行法の下でも、こういった場合は個別事情を勘案して柔軟に対応しても不正などにつながるとも考えにくいのだから、サービスを提供する企業や公共施設などの側も柔軟に対応できるよう内規を整備していただければと願います。