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いじめ取り上げた『中日新聞』記事に反響:名古屋

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 『中日新聞』が2010年12月6日付の朝刊で、名古屋市立中学校1年の女子生徒が継続的ないじめを受けていると記事にしたということです。翌12月7日付の同紙朝刊によると、記事に対する反響が大きく、記事が掲載された6日だけでも中日新聞社に記事への反響や生徒への応援メッセージが約60件届き、また名古屋市教育委員会にも善処を求める電話が十数件かかったということです。

 中日新聞2010年12月6日付朝刊『中1少女、いじめ「負けない」』。記事によると、名古屋市内のある市立中学校1年の女子生徒が、クラスの過半数の生徒からいじめを受けながら、がんばって登校している様子が記されています。

 2010年7月、授業中に私語をしていた生徒に注意したところ逆恨みされ、翌日からいじめが始まったということです。

 上履きに「キモイ、死ね」などと書かれたり、教室の机・自宅・近くの神社などに実名入りで「死ね」「うざい」などと書かれた中傷が投函されたり落書きされるなどしたということです。またたたかれたり首を絞められるなどの暴力などもあるといいます。生徒はショックで声が出なくなり、PTSDと診断されました。

 しかし学校は「いじめを受けているのは事実で苦慮している。だが、生徒にいじめる意図があるのかは心の問題。特定が難しく、推測では責められない」などとして、対処しようとしていません。それどころか、「精神的におかしいと、自分でそのような行為をすることがある」など、まるで自作自演かのような言葉まで浴びせられたといいます。

 このいじめ事件は、もはや犯罪相当の行為です。加害者の態度はきわめて悪質なのはいうまでもなく、本来なら毅然と対処されるべき事案です。

 しかし「いじめの意図がなければいじめではない」とでもいうかのような学校の対応は異常です。いじめは、被害者が苦痛を感じるというのが定義の基本ですし、文部科学省もそう指摘しています。加害者の意図など一切関係ありません。しかも自作自演を疑うような言葉まで浴びせかけるなど、もはや学校側が組織ぐるみでいじめの共犯になっているとみなされても仕方がない行為です。

 翌2010年12月7日付朝刊『いじめ受けた中1へ励まし 本紙に反響60件』では、記事への反響が紹介されています。

 「いじめ側がクラスの半数を超えた時、娘は『死にたい』と思ったそうです」と話すのは三重県の元教員男性(52)。中学生の娘がクラスで無視されるなどのいじめを受け、不登校に。「私が長年勤めてきた『学校』とは一体何なのかと考えた」と打ち明ける。

 小学5年の娘がいじめを受けた愛知県の母親は「教師の事なかれ主義はうちの学校も同じ。いじめる側を強く指導しない学校に不信感でいっぱい」と憤る。中学生の息子が集団で殴られたという同県の父親は「教師に『事を荒立てると、子どもが友達をなくしますよ』と冷たく言われた」と体験を語った。

 いじめに負けず登校を続ける少女には、応援の声が集まった。岐阜県の女性は「記事を読んで涙が止まらなかった。あなたは一人じゃない」と呼びかける。いじめを受けた体験のある20代男性は「苦しい時は今だけ。将来は楽しいことが待っている。絶対、大丈夫」と励ました。

 記事を受け、名古屋市教育委員会は「生徒が穏やかな生活を送れるように複数の教師で態勢を組んで見守りたい」とし、河村たかし・名古屋市長は「第三者機関の相談員のようなものはできないか」と市教委に指示したことを明らかにしています。

 一方で、学校側は中日新聞の取材に答えたものの、「指導中の案件には答えられない」として、「全生徒に『人が嫌がることをしないように』と今まで通り呼びかける」と抽象的な発言に終始しています。

 今すぐにでもいじめをやめさせることは、学校側の急務です。生徒へのいじめの実態を正面から見据えて毅然と対処すべきで、抽象的一般的な論に矮小化しての対応は無意味です。1日も早くいじめが収まり、生徒が安心して学校に通えるような状況になることを願っています。