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柔道事故:『The Japan Times』で特集記事

 『The Japan Times』2010年8月26日配信記事で、日本の学校における柔道事故の特集記事が掲載されています。

 『108 school judo class deaths but no charges, only silence』というタイトルです(本文は英語)。

 記事では横浜市立奈良中学校柔道部員重体事故(2004年)・滋賀県秦荘中学校柔道部死亡事故(2009年)・秋田県立大曲農業高校柔道部員死亡事故(2003年)といった柔道事故の経過を紹介しています。

※秋田県立大曲農業高校柔道部員死亡事故

 秋田県大曲市(現・大仙市)の秋田県立大曲農業高校で2003年7月22日、柔道部の練習中、1年生の男子生徒が監督の男性講師(当時31歳)と組んで寝技の練習をしていた。講師が絞め技をかけた直後、生徒は意識不明になった。生徒は手当を受けたが死亡した。

 死因は急性心不全と鑑定された。一方で遺族が依頼した再鑑定では、頸部・胸部圧迫による窒息死という結果が出ている。

 講師は業務上過失致死容疑で書類送検されたが「病死の可能性が高い」として2004年12月に不起訴処分になった。検察審査会が2006年10月に不起訴不当を議決したものの、2007年4月に再び不起訴処分。

 遺族は民事訴訟を提訴した。秋田県は当初争う方針を示したが「学校管理下の死亡事故」として和解方針に転じ、秋田地裁で2007年10月に秋田県が和解金1250万円を支払うことなどで和解が成立。

 また記事では、柔道事故での死亡者数は1983年以降108人にのぼり他の競技と比較して突出していること、新学習指導要領での中学校保健体育科での武道必修化で事故が増加する懸念があること、日本国外では重大な柔道事故はほとんど発生していないことについても触れられています。

 また全国柔道事故被害者の会の結成についても紹介しています。

 この記事は、日本の学校における柔道事故の問題が、関係者個人の問題にとどまらずに社会的な重要性を持つということを改めて示しているように感じます。記事として取り上げられることを通じて、柔道の安全対策が少しでも前進することを願います。