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保育園児童虐待、保育士が「解雇不当」提訴:千葉(2)

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 千葉県八千代市の高津西保育園の虐待に加担したとして解雇された保育士が地位保全などを求めて8月10日付で提訴した問題は、8月11日付当ブログでも取り上げましたが、より詳細な情報を報じた新聞記事を見つけましたので改めて取り上げたいと思います。

 『千葉日報』によると、以下のように指摘されています。

 訴状などによると、2月5日に女性が園児に粘着テープを張ったとされる教室には、保育士3人と園児15人がおり、園に証言した保育士1人のほかに目撃者がいないのは不自然で、証言は信用できず粘着テープ事件はねつ造、などとしている。
(千葉日報2010/8/11『粘着テープ「事実無根」 解雇撤回を求め提訴 八千代の保育士』)

 「目撃者がいないのは不自然」というわけでもありません。他者のいる空間でもすきを見計らっての行為は可能ですし、実際に他の人が目を離した一瞬のすきをついて虐待行為に及んだという事件も過去にいくつもありました。
 例えば浦安事件(千葉県浦安市立小学校で2003年、養護学級担任教諭が知的障害児への暴力や性的虐待を繰り返した事件)では、補助教員など他の人がいる空間で、死角となる場所や他の教員に気づかれないようにタイミングを計って虐待行為を繰り返したことが指摘されています。
 また『毎日新聞』によると平手打ちの事実も否定しているということです。しかし加害者本人も出席の上で2010年3月に実施された保護者説明会では、加害者は「野菜をのみこんでもらおうと軽くほおをたたいた」とは認めた上で「平手打ちではない」としています。常識的に考えれば、この行為を平手打ち・暴行といいます。
 児童虐待(学校教育では「体罰」という別の用語があてられることもありますが実質的には児童虐待と同様の行為であり、ここではいわゆる「体罰」も含んで扱います)の加害者は、表向きは事実関係を全否定しながらも、実際は行為を一部認めて「行為は正当であり、虐待ではないから事実無根。問題視する者が悪い」かのような主張をおこなうこともよくあります。自分の行為が正当だという自信があるなら、道義的問題は別として正面から正当性を訴えればいいのですが、そういう加害者は滅多にいるものではありません。このような主張をおこなうこと自体、自らの行為が社会的に通用しないという自覚があるのでしょう。
 また『毎日新聞』では、加害者が「労働問題」にすり替えているらしいことも指摘されています。

 女性を支援する千葉自治体一般労働組合によると、女性は園が07年4月に民営化されて以降、廃止された職員会議の復活を園長に求めるなど、労働条件改善を申し入れていた。「保育園側の主張は環境改善を訴える女性を排除するのが目的の言いがかりだ」と主張している。
(毎日新聞・千葉版2010/8/11『八千代の保育士虐待:懲戒解雇の元保育士「事実ない」 保育園側を損賠提訴 /千葉』)

 保育所や児童関連施設などでの児童虐待、また学校での「体罰」が発覚して問題となった加害者が、「自分が不当労働行為の被害にあって不利益を受けた」かのように描いて騒ぐことは、これまでもよくありました。今回もまさにそのパターンです。