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校舎改修でシックスクール症候群に:対応遅れで被害拡大か

 岩手県奥州市立胆沢第一小学校で2010年3月以降、校舎の改修工事が原因で児童19人がシックスクール症候群を発症しているということです。この問題について『河北新報』(Web)2010年8月11日付『児童の健康より工期優先?校舎改修でシックスクール』が背景を追っています。

 同校では2009年秋以降校舎改修工事を実施しています。しかし2010年2月、当時4年生の女子児童2人がが仮教室で頭痛など体調不良を訴え、うち1人が3月にシックスクール症候群と診断されました。
 学校側は「有害物質の濃度が基準値を下回っていた」などとして、教室変更などの措置はおこなわなかったといいます。その後も体調不良を訴える児童が相次ぎ、19人がシックスクール症候群と診断されました。また診断には至っていないものの、体調不良を訴える児童が、全校児童の約2割の64人に及んでいるということです。
 対策が遅れた形になった理由について、市教委は「夏休み後に体育館の改修工事を控え、工期をこれ以上延ばせなかった」(担当者)、学校側は「毎朝、健康調査をしたが、医者ではないのでよく分からなかった」(校長)と釈明したということです。
 工期よりも児童・教職員の健康の方が重要なのではないでしょうか。学校が原因で健康被害を起こすようでは、学業以前の問題になってしまいます。
 また学校側の言い分についても、論点がずれています。確かに、教師に対して医師並みの対応や判断をしろというのは無理筋であることは当然ですが、問題はそこではありません。シックスクール発症者が出たのならば、教室変更などの対策を講じて発症者を最小限に食い止めることは、学校・教育委員会として可能でしょう。
 対応が遅れ、漠然と時間だけが過ぎ去ったことが、発症者を増やしてしまったという印象を受けます。