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虐待発見したが通報見送り:東京都立高校

 東京都立高校で、生徒が実母から虐待を受けている兆候を把握しながら、学校側が児童相談所への通告を見送っていたことがわかりました。『産経新聞』(Web版・2010年8月8日配信)が報じています。

 記事によると、東京都立高校の教諭は2010年4月、1年の女子生徒の顔面にあざがあるなどの異変に気づきました。当該生徒に事情を聞くと、生徒は実母から虐待を受けていると打ち明けたといいます。教諭は校長などに相談しましたが、校長は虐待通告を見送る判断をしました。
 教諭はその後2010年7月にも生徒のあざに気づいて事情を聞き、生徒は再び虐待被害を訴えました。教諭は独断で児童相談所に通報し、生徒は保護されたということです。
 校長は取材に対し、虐待を見送る判断をしたことについて「総合的に判断し、緊急性がないと判断して見守ることにした。判断ミスとは思っていない」としたということです。
 しかし校長の判断は、明らかな判断ミスだといえます。校長は判断ミスだと思っていないとした根拠について「重大な事件になっていない」「すべてを通告すれば児童相談所が対応できない」などとしたということですが、放置していれば重大事件につながっていた危険性があったといえます。
 児童虐待事件については、周囲が兆候に気づきながら通報できなかった結果重大な事態につながったという事例があとを絶ちません。相次ぐ児童虐待事件の発覚を受け、通報体制の強化が社会的にもいわれています。とりわけ子どもと日常的に接する立場である学校では、児童虐待を発見した場合の早期通報の必要性は一般以上に求められています。
 今回の虐待事件についても、7月に教諭が通報したことで虐待が発覚し被害生徒が保護されたとはいえども、最初に兆候に気づいてから3ヶ月放置された形になります。4月の時点で通報していれば、被害生徒は3ヶ月間苦しむことはありませんでした。
(参考)
都立高、女子生徒の虐待通告せず 校長、緊急性認めず「様子見る」(産経新聞 2010/8/8)
「虐待」抱え込む学校 伝統的に「内部で解決」 保護者クレーム恐れ及び腰(産経新聞 2010/8/8)