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高校総体予選での死亡事故、原因究明求めて提訴:神奈川

 高校総体の陸上競技神奈川県県予選会場で2008年5月、ウォーミングアップ中の神奈川県立高校1年の男子生徒が他の生徒とぶつかって死亡した事故がありました。この事故について生徒の両親が8月5日、相手生徒や神奈川県の注意義務違反として、神奈川県や生徒を横浜地裁に民事提訴しました。

 両親は「金銭ではなく原因究明が目的」として、損害賠償請求額は公表していません。
 事故は2008年5月24日、横浜市営三ツ沢公園陸上競技場で発生しました。短距離選手として出場予定だった男子生徒は、ウォーミングアップのため練習用トラックを走っていました。その際に別の神奈川県立高校1年(当時)の生徒がトラックを横切ろうとして衝突しました。男子生徒は後頭部を強打して意識不明になり、2008年7月に死亡しました。またレーンを横切った生徒も軽傷を負いました。
 レーンを横切った生徒は、安全確認を十分にせずに漠然と横切ろうとしたことが指摘されています。またレーンを横切った生徒は当日は出場予定はありませんでした。神奈川県に対しては、出場しない生徒のフィールド内への立ち入りを許したことや監視員を配置しなかったことなどが問われているといいます。
 『毎日新聞』によると、神奈川県は以下のような見解を示しているということです。

 県は事故後、出場選手以外のトラック、フィールド内の練習を禁止し、監視役の競技役員の配置も決めた。事故について「大変痛ましい事故で残念だが、特定の誰かに明確に責任があるものとは考えていない」としている。(毎日新聞2010/8/5『県高校総体事故:死亡生徒の両親、県を損賠提訴へ /神奈川』)

 このような性格の事故では、特定個人に明確な責任を求めるというのは確かに難しいかもしれません。しかし大会の運営体制全体として事故防止措置があれば防げた事故だといえます。肝心の運営者側が「不幸な事故」というレベルの理解にとどまっていては、再発の芽を残すことになります。
 裁判の形にはなりますが、事実関係の徹底的な究明、および同種事故再発防止のための教訓となることを願います。