※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

大学受験対策の高校専攻科廃止の可能性も:鳥取県

 鳥取県立高校には全国的にも珍しい、浪人生を対象とした大学受験対策の専攻科が設置されているということです。専攻科についてはここ十年ほどで縮小・廃止の方向が進み、3校あったうちの1校は廃止され、残る2校も定員を大幅に減らしたということです。

 『毎日新聞』(鳥取版)が専攻科の現状について、『どうなる専攻科:/上 風前のともし火、浪人生の“受け皿” /鳥取』(2010/6/15)、『どうなる専攻科:/下 欠かせぬ、夢への踏み台 県議会の審判を待つ /鳥取』(2010/6/16)の2記事にわたってリポートしています。
 高校の専攻科は、高校卒業生もしくはそれと同等の者に対し「精深な程度において、特別の事項を教授し、その研究を指導することを目的」(学校教育法第58条)としています。
 水産科や看護科を中心に、資格取得や専門学科の深化を目的とした職業系高校専攻科は全国各地に設置されています。一方で大学受験を想定して予備校的な役割を持たせた専攻科については、全国的には鳥取県独自の制度だということです。
 一方で専攻科をめぐる状況については厳しいものがあるということです。

毎日新聞『どうなる専攻科:/上 風前のともし火、浪人生の“受け皿” /鳥取』(2010/6/15)より一部引用
97年、県私立学校協会が「専攻科の目的は十分に達成されており、意義は終わった」として廃止を求める陳情書を県議会に提出。議会は「趣旨採択」とした。これを受け県教委は02年、専攻科の縮小、廃止計画を決定した。
 廃止に向けて徐々に規模は縮小されていった。米子東高校では、99年に100人だった定員が00年に80人▽03年に60人▽06年に50人となった。一方、授業料は民間予備校に近づけられ、98年16万2000円▽06年21万1200円▽07年26万1600円と引き上げられた。定員は縮小されたが、存続を求める陳情書が提出される度に廃止自体は延期されてきた。
 県議会は08年5月、「鳥取東は09年度から募集停止、倉吉東と米子東は09年度以降2年間存続させ、県内の経済情勢、私立予備校の実績、生徒のニーズなどを総合的に勘案し、存廃の検討をする」と議決。鳥取東は廃止された。
 09年11月に出された倉吉東と米子東の存続を求める陳情は不採択となっている。両校の専攻科は文字通り風前のともし火だ。

 来年度(2011年度)以降には専攻科が全廃される可能性も出ています。
 廃止・縮小の背景には、予備校側の生徒集めの思惑があるのではないかとも指摘されています。一方で専攻科存続を求める背景には、予備校よりも費用が安いことや県内予備校に対する不安感などがあるといいます。
 このほか記事では触れられていませんが、大学受験対策の専攻科は、法規的にはいわば拡大解釈的ともとれるといえます。
 関係者の思惑などもいろいろあるでしょうが、可能な限り多くの関係者が納得できるような形での解決を願います。