※当ブログは新サイト に移転いたしました。

新規の編集は、新サイトの方で実施しています。

奈良同級生殺害事件:遺族と学校との和解まとまる

 奈良県内の私立高校3年だった男子生徒が2009年7月、通学途中の近鉄桜井駅で同級生の男子生徒に刺殺された事件に関連して、遺族と学校側が6月14日、「裁判外紛争解決手続き(ADR)」によって和解しました。

 被害生徒は事件前、加害生徒から暴行を受けたと学校側に相談していたということです。遺族側は「学校が対応すれば事件は未然に防げた可能性がある」として、協議をおこなっていました。
 和解内容は、(1)被害者には全く落ち度がないことを確認する、(2)学校側は不適切対応を謝罪し再発防止策を遺族に報告する、などとなっています。慰謝料の支払いなどはないということです。
 この手の事件では一般的に、学校側が責任逃れのために自己正当化したり、被害者を悪者に仕立て上げたりすることもしばしばみられます。そのために事件がこじれ、被害者に二次被害を与えることにもつながります。
 迅速に和解がまとまり、また和解条項で「被害者には落ち度がない」ということが認められたのは画期的だとはいえます。その一方で、失われた命は返ってくるわけではありません。せめて、同じような事件を起こさせないようにしていくことや、万が一発生した場合には被害者の立場に立った対応を当然のものにしていくことが必要なのではないでしょうか。
(参考)
◎奈良・桜井の同級生刺殺:被害者遺族、学校と和解(毎日新聞・大阪夕刊 2010/6/15)
◎奈良・桜井駅の同級生刺殺、遺族と学校側が和解(読売新聞 2010/6/15)