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高校生向け拡大教科書、製作コストの壁

 弱視の児童生徒向けに文字や図版を拡大した「拡大教科書」は、2008年に教科書バリアフリー法(障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律)が成立したことを受け、教科書会社に発行の努力義務が定められました。
 一方で高校生向けの拡大教科書については、コスト面などの課題があるということです。

 高校生向け拡大教科書は、現状では盲学校高等部が採択するもの1種類だけに限られています。全国の盲学校約70校で共通の教科書を採択していることでまとまった需要があり、コストがある程度下げられましたが、それでも1冊3~4万円かかっています。盲学校生徒には就学奨励費の公費補助があり、家庭負担は0となっています。
 一方で拡大教科書を必要としている、一般の高校に通学する生徒は全国に約120人いるということです。
 高校では小中学校よりも多くの種類の教科書が発行されています。それは裏を返せば、拡大教科書1種類あたりの需要はきわめて少ないことになります。仮に拡大教科書を作成しようとすると1冊あたり12万円を超える(需要が10冊として計算)という試算結果になったいうことです。こんなコストでは、作成や使用は現実的ではありません。
 教科書バリアフリー法の趣旨を踏まえれば、必要な生徒に必要な教科書が行き渡ることが理想です。しかしコスト面を考えれば、現状では難しいとなってしまいます。難しい課題ですが、何とか解決策をとれないものなのでしょうか。
(参考)
きょういく特報部 拡大教科書コストの壁 弱視生徒向け(asahi.com 2010/6/7)