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生徒の胸触った事実を認定しながらも「無罪」判決:静岡地裁

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 静岡県浜松市立中学校で生徒の胸を触るなどしたとして準強制わいせつ罪に問われた元教諭の被告(50)に対し、静岡地裁浜松支部は5月24日、胸を触るなどした事実を認定しながらも「無罪」判決を言い渡しました。

 被告は2007年4月、部活動で指導していた女子生徒に対し「乳ガンかどうか見てやる。服を脱げ」などとして胸を触るなどしたとされました。被告は胸を触った事実は認めながらも、逆に「生徒から乳ガンの検査をして欲しいと頼まれた」などと主張したということです。

 判決では弁護側の主張を採用したということです。

 ひどい判決だというほかありません。裁判上「疑わしきは罰せず」で「有罪にできない」と判断したのかもしれませんが、これでは被害者は救われません。また被害者を「嘘つき」呼ばわりしているに等しく、被害者に二次被害を与えることになります。

 常識的に考えて、中学生が乳ガンを意識するとも考えにくいですし、教師に触診を頼むのも考えにくいといえます。また仮に「頼まれた」とする主張が事実と仮定しても、そんなものを安易に引き受けるということ自体が考えにくいことです。

 一方でこの点に触れている報道は少数ですが、無罪とはいえども、裁判所では被告の行為を不適切と判断しているということです。

 その一方、判決の中で「被告の判断は軽率というほかなく、教育者として誤りがなかったか省みる必要がある」と指摘した。長谷川裁判官は判決言い渡し後にも「道義的責任は認められる」と付け加え、反省を促した。(静岡新聞 2010/5/25『元中学教諭に無罪判決 地裁浜松支部』)

 司法は教師が加害者だと甘く、子どもが被害者だと冷たい傾向があります。今回もそのパターンです。検察は控訴すべきですし、控訴審では適正な判断を願います。

 被告は懲戒免職になりましたが、不服審査をおこなっているということです。復職を認めてはいけないでしょう。

 似たような事件では、千葉県浦安市立小学校養護学級で2003年に発生した児童への暴行・虐待・わいせつ事件、いわゆる浦安事件を思い出します。

 この事件でも、刑事裁判では犯行の存在そのものについては事実であると示唆しながらも、立件された事件については場所と時間の特定が曖昧として「無罪」にしてしまいました。

 この事件では加害者は「冤罪被害者」を自称して騒ぎ、いわゆる「人権屋」と呼ばれる勢力も加担して、被害者やその関係者への悪質な誹謗中傷をインターネット上で繰り返し、また気に入らない新聞記事に対して新聞社を恫喝するなどの行為もおこないました。

 当然のことながら新聞社への「抗議」は却下されましたし、被害者が起こした民事訴訟では犯行がより深く認定され被害者への損害賠償が認められる結果となりました。