いじめ自殺から15年:毎年命日に全校集会続ける

 長崎市立淵中学校で1995年、当時2年生だった女子生徒がいじめを苦にして自殺しました。同校では事件翌年以降、命日にあたる4月28日に全校集会を続けているということです。

 生徒は1995年4月28日朝、いじめを訴える遺書を残し、校舎から飛び降り自殺しました。遺書の内容もかなり衝撃的なもので、当時いじめ問題が社会問題化していた時期であったという背景も重なり、大きく報道されていたように記憶しています。

 『西日本新聞』2010年4月28日付『長崎市・淵中いじめ自殺から15年 「いのち考える」脈々と 命日に毎年集会 劇や文章朗読』によると、学校では事件翌年の1996年以降、命日に全校集会を開催して命の大切さを訴えています。1996年7月には生徒会に「淵中いじめ対策委員会(FPKO)」が設置され、生徒主導での全校集会の準備・運営やいじめ防止の取り組みなどを実施しています。

 学校関係の事件・事故は、時間が経過すると風化されがちです。とりわけ、いじめなど学校関係者に人的要因のある事件・事故の場合では、学校や地域はともすれば事件・事故を意図的に隠蔽しよう、ないしは風化を早めさせようという風潮すら発生することもあります。

 一方でこの学校では事件から15年にわたり、取り組みが脈々と根付いているということです。きっかけとなったいじめ自殺事件についてはつらく悲しい事件であり、関係者の心情を考えると言葉もありません。一方で事件を風化させずに伝え、生徒たちに命の大切さを考えさせるきっかけとなっていることはきわめて重要なことであり、ずっと続けてほしいと願います。