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浦安事件:控訴審で被害を踏み込んで認定し賠償額増額

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 千葉県浦安市立高洲小学校教諭(当時)が2003年、担任する養護学級で知的障害を持つ児童に暴行やわいせつ行為を繰り返した事件(いわゆる「浦安事件」)の民事訴訟で、東京高裁は3月24日、一審判決が認定した暴行・わいせつ以外にも複数の加害行為を認定し、賠償額を約330万円に増額する判決を下しました。

 加害者は刑事裁判では「無罪」になりましたが、その一方で加害行為そのものについては刑事裁判でも事実上認定され、「日時と場所の特定が十分ではないと判断されたから有罪にできなかったという意味で無罪にした」という形でした。

 被害者は民事訴訟を起こし、一審千葉地裁では2008年12月24日、刑事事件で「無罪」にした根拠を否定する形で加害行為の一部を認め、60万円の賠償を命じる判決を出しました。

 被害の全容から見れば一審の事実認定は決して十分ではありませんでしたが、被害者側は「刑事裁判では認められなかったわいせつ行為を認めたことを評価する」として控訴しないことを決めました。

 しかし浦安市が控訴し、また千葉県も追随する形で控訴しました。一方で千葉県議会では、各会派の議員から控訴に反対する、もしくは否定的な見解が次々と出されました。

 この事件では浦安市長が自ら加害者に弁護士を紹介したことなど、浦安市上層部が異常なほどに加害者を全面擁護してきました。

 また「冤罪支援」「マスコミの報道被害への対策」と称する自称「人権団体」が加害者を支援して、加害者側にとって「気に入らない」新聞記事に難癖をつけて「抗議」をおこなうなどの怪しげな動きもありました。加害者自身も、事件を「冤罪」「自分への報道被害」にすり替えた講演を、支援団体の集会でおこなったということです。

 さらに一審判決後、作成者は完全匿名ながらも、被害者やその関係者を執拗に中傷するエントリをいくつもアップし続けているブログの存在が確認されました。内容からみれば加害者本人(もしくは本人から情報を得られる人物)が作成しているとしか考えられないような内容です。しかもその中傷ブログは、加害者と同姓同名でしかも住所も町単位まで一致している人物(参考:当時の報道)が「運営責任者」と称するネットショップと相互リンクしていました(証拠隠滅のためか、最近になってリンクを消したようですが)。

 これらの事件もみ消し策動は成功せず、二審では客観的事実に即して、一審以上に事実を踏み込んで認定した形になります。どんな手を使っても、客観的事実は消せません。

 裁判所の適切な判断を心から支持するとともに、被害者や関係者の皆様のこれまでの奮闘に敬意を表します。浦安市・千葉県は上告を断念し、被害者救済の措置を早急にとるべきです。

 事件もみ消しの先頭に立ってきた現職浦安市長は、2010年秋にも実施される浦安市長選への再出馬を表明しているとのこと。市民の皆さんには、「浦安事件」で市当局が取ってきた対応についても検討していただきたいものです。

(参考)
元養護学級教諭のわいせつ認定 知的障害者の証言に信用性(共同通信 2010/3/24)