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横浜市立保育園民営化問題、最高裁で棄却も原告側「実質勝訴」評価

 横浜市立保育園に通っていた園児とその保護者らが、横浜市を相手に保育園民営化の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は11月26日、二審東京高裁判決を一部覆しながらも保護者の上告を退ける判決を出しました。

 「特定の保育園で保育を受けている児童と保護者は、その期間満了までそこで保育を受けることを期待できる法的な立場にある。条例制定はこの立場を奪うことになる」などと指摘して、民営化条例制定は行政訴訟の対象になるという判断を示しました。
 一方で原告児童がすでに全員が卒園していることを理由に、この保育園の個別の問題については違法性の有無を判断せず、また賠償請求も認めずに上告を棄却するとしました。形式的には原告敗訴ですが、原告側は「実質勝訴」と評価しているということです。
 一審横浜地裁は2006年、早急な民営化は違法と指摘して計280万円(1世帯あたり10万円)の賠償を命じる判決を出す一方、民営化取り消しは認めませんでした。二審東京高裁は2009年1月、一審を変更し、原告側の訴えを全面棄却する判決を下しました。
 今回の問題では、条例制定が行政訴訟の対象と判断されたことは画期的だといえます。保育所民営化をめぐる反対運動や訴訟は各地で発生していますが、この判決が運動の方向性を左右するものになることが考えられます。
 また訴訟が長期化したために園児が全員卒業するほどの時間が経って「訴えの利益がない」と指摘される形になった点については、裁判制度のあり方についても考えさせられます。