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教員免許の更新制、現職にも適用方針:中教審

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 教員免許の更新制について、中央教育審議会教員養成部会のワーキンググループは、現職教員にも適用する方針を決めたということです。

 いわゆる問題教師に対する世論の批判も高まっています。中教審はその世論を背景に、今回の案をまとめたということです。
 確かに、「体罰」・生徒いじめ・虐待・わいせつ行為など、教師の立場を悪用して生徒に危害を加えるような、卑劣な問題教師が一部にいるのは事実です。そういう教師は教育の目的に反し、また諸法規にも違反し、そして教師以前に人間としても許されない行為をおこなっているので、当然のことながら厳しく対応されるべきです。
 しかし「問題教師を排除する手段として、教員免許の更新制が有効なのか」と問われれば、はなはだ疑問だといわざるを得ません。逆に問題教師がのさばり、良心的な教員が排除されかねないという危険性すらあるものです。
 学校現場で問題教師を生み出さないような体制の構築が、まず教育現場に求められます。教育行政としては、授業研究や生徒に向き合う時間などが十分に保障されるような人員配置など、そのための支援を十分にしていくべきです。
 仮に問題教師が出てしまったとしても、現行法の規定を厳格に適用することで、十分に対応可能だと考えられます。
 また「政治情勢との関係」という観点からも、気になる点があります。
 現在国会審議中の教育基本法改悪案では、与党案・民主党案ともに、現行法での規定の「教育は…国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべき(第10条)」という文言に相当するものはなく、仮にこんな法案が通ってしまえば行政の教育介入もやりやすくなる危険性があります。また現在でも、「日の丸・君が代」問題など、教員としての資質とは無関係の個人の内心の問題で処分される教員が出ています。
 これらのことを考慮すると、教員免許更新制では「免許更新の際に、行政にとって意に添う教員かどうかを振り分けかねない」という危険性もあります。教員免許の更新制では行政による教員の選別や統制がやりやすくなってしまうだけで、子どもや保護者・同僚教職員・市民の立場からみての「問題教員」の排除にはつながらないのではないか――そんな危惧を強く感じます。
 教員免許の更新制については、現職教員・新規教員免許取得希望者ともに、導入する必要はないと考えます。