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卒業式の祝辞が問題視された教諭:控訴審でも棄却

 卒業式での祝辞で「いろいろな強制のもとでも自分で判断し、行動できる力を磨いてください」と発言したことが東京都教育委員会から問題視されて「指導」措置を受けたことは言論・表現の自由に反するとして、都立高校教諭(60)が都教委を訴えていた訴訟で、東京高裁は2月18日、教諭の主張を退けた一審判決を支持して控訴を棄却しました。

 教諭は2005年3月、前年度まで勤務していた高校の卒業式に招待され、来賓として祝辞を述べました。しかし都教委がこの発言を「日の丸・君が代」反対を呼びかけるような発言かのようにねじ曲げ、勤務校の校長を通じて指導措置をおこないました。
 一審・二審ともに都教委の主張に沿い、「卒業式に国旗・国歌をめぐる対立状況の一端を持ち込むかのような印象を与えかねない」「以前に同校に勤務していた現職教員の立場での発言であり、校長の監督権限が及ぶ」などと結論付けています。
 しかし「自分で判断・行動できる力」などという発言は通常のものです。問題視するような発言ではありません。
 それを「日の丸・君が代」強要反対かのような受け取りかたをすること自体、都教委自身が「日の丸・君が代」強要が道理のないものであることを自覚しているという証拠だとみなすべきでしょう。また「自分で判断・行動できる力」を身につけることが都合が悪いというのは、教育の観点からいって筋の通らないことです。
 裁判では、校長の監督権限がおよぶ根拠、また言論・表現の自由が制約される根拠について、一切示されていません。
 都教委の「指導」の根拠自体がひどいものですが、それをそのまま追認する形になった判決についてもひどいものであるといえます。