幼稚園・保育所統廃合で市内1ヶ所の認定こども園に集約計画:大阪府阪南市

 大阪府阪南市で、市内7ヶ所の市立幼稚園・保育所を統合し、園児600人規模の総合こども館(幼保連携型認定こども園)1ヶ所に集約するための予算案が、3月10日の市議会本会議で可決された。議長を除く出席市議会議員15人中12人が賛成した。

 計画では、郊外型家電量販店だった場所を買い取り、旧店舗を改修して600人規模の総合こども館を設置するとしている。しかし住民からは強い反対の声が寄せられ、3月9日までの集計・提出で反対署名が1万筆以上届けられている。同日までに集計・提出分の反対署名のうち阪南市内在住者は約6000筆で、市の人口の1割を越えたという。

 少し考えただけでも、今までに全国的にも数例しかないような超巨大規模の認定こども園は、本当に安全な運営ができるのかという声が出るのは当然であろう。児童数が多すぎて目が届かず、児童が行方不明になったり事故に遭う確率が高まるのではないか。一度インフルエンザなどの感染症が発生すると、大きな被害になる危険も想定される。園児の送迎は幼稚園バスを基本として計画を練っているということだが、運行台数が不足することも見込まれ、またバスの急ブレーキなどに対応できない0~2歳児をどう送迎するかという問題も指摘されているという。

 事故が起きてからでは遅い。問題の性質上、とりあえずやってみよう・問題が発覚してもとにかくやりながら修正しようというわけにはいかない。事前に可能な限りのリスクを検討して浮かび上がらせ、その一つ一つについて不安を解消する具体的な対策を取らなければどうしようもないだろう。もっともリスクを検討すると、統合集約ではリスク減少の因子はどこを探しても見当たらず、むしろリスク増加の要因ばかりが浮かび上がる。

 子どもの安全にもかかわり、また子育て環境の状況はまちづくりにもかかわることでもあり、住民が不安視するような方法での性急な統合集約はふさわしいとはいえない。丁寧な方法での再検討が求められる。

(参考)
◎7幼保を1カ所に…大阪・阪南で可決 反対署名1万人超(朝日新聞 2016/3/16)

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