森友学園問題、ある団体を通じてつながる?

 日刊ゲンダイが2017年3月10日付で、『森友問題の原点 安倍・松井・籠池を結びつけた団体の正体』とする記事を出している。

 森友学園事件の背景には、安倍首相を中心とする異様な翼賛と癒着の構造がある。その源流をたどると、おかしなオッサン...

 安倍晋三首相、松井一郎大阪府知事、森友学園の籠池泰典理事長が「日本教育再生機構」を介してつながるという指摘である。

 「日本教育再生機構」は、育鵬社教科書の執筆陣の母体である。育鵬社の中学校社会科歴史的分野・公民的分野では、戦前回帰の史観や国家主義的社会観などのいわゆる極右的記述が問題になっている。さらに、4年おきに実施される教科書採択の際には、育鵬社を支持する教育委員や首長が強引に採択したり、採択させようとする手法で問題になっている。

 大阪府下でも、大阪市、東大阪市、泉佐野市、河内長野市などで育鵬社の教科書が採択され、採択手続きに疑義が呈されている。大阪市では、「日本教育再生機構」関係者のフジ住宅(大阪府岸和田市)の会長が、教科書展示会のアンケートに従業員を組織的動員し、育鵬社教科書を支持するような内容の回答を数百枚単位で大量に投函し、集計にあたった大阪市教委事務局も異変に気付きながらそのまま集計したことで、採択を左右したという不正疑惑も持ち上がった。

 「日本教育再生機構」は各地に支部を持ち、2012年時点での「日本教育再生機構大阪」の会長は、大阪維新の会・遠藤敬衆議院議員だったということ。

 2012年2月26日、「日本教育再生機構大阪」は大阪市内でシンポジウムを開催した。パネリストには、当時1度目の首相を退任していた安倍晋三氏と、松井一郎大阪府知事が並んだ。

 記事では維新関係者の話として、シンポジウムや終了後の居酒屋での会談で、安倍・松井両氏は「教育再生」で意気投合したとしている。維新関係者の中ではこの日のことは「歴史を変えた伝説の2.26会談」と呼ばれているとも記されている。

 さらに2012年の自民党総裁選で安倍氏が敗北した場合は、安倍氏が自民党を割って維新に合流し、安倍氏を維新の党首に招聘する構想があったと、維新関係者の談話として指摘された。この構想は2012年当時も報じられていたが、改めて報じられていることになる。結果的に安倍氏は自民党総裁になり、さらに首相になったことで構想は消えたが、その後も維新と安倍氏の距離が近いことはしばしば指摘されている。

 「日本教育再生機構大阪」には籠池理事長も出入りしていたという。「日本教育再生機構」本部理事長の八木秀次氏は籠池氏と交流があり、塚本幼稚園で講演をおこなったことも指摘されている。

 さらに兵庫県芦屋市で2017年3月19日に「日本教育再生機構」などの共催でおこなわれる教育シンポジウムでは当初、「瑞穂の國記念小學院開校準備室長」や塚本幼稚園教頭を務める籠池理事長の娘が、パネリストとして出演する予定になっていた(一連の騒動を受けたのか、出演は取りやめになっている)。

 記事では「教育勅語を園児に暗唱させる塚本幼稚園は教育再生機構にとって“モデル校”のような存在なのだ」と指摘している。まさに、塚本幼稚園・森友学園の教育と、日本教育再生機構の主張は重なり合う。

 「瑞穂の國記念小學院」の新設に際して、大阪府が通常ならありえない対応で学校の設置「認可適当」答申を出し、また学校用地として国有地を取得した過程についてもありえないことが起きたことが指摘されている。「日本教育再生機構」を通じての安倍・松井・籠池の各氏のつながりは、学校設置に関連して発生した一連の不審な対応を解明するヒントの一つになるのかもしれない。

スポンサードリンク