森友学園問題:大阪府私学審議会の対応も検証されるべきでは

 学校法人森友学園が新規開校の私立小学校(瑞穂の國記念小學院、2017年4月開校)の用地として大阪府豊中市の国有地を購入したことに関連して、不当に安い価格で取引がおこなわれた問題では、国の対応だけでなく、大阪府の学校設置認可に関する対応にも疑問点があることが指摘されている。

 宮本岳志衆議院議員(日本共産党)が2017年2月15日に衆議院財務金融委員会でおこなった質問では、大阪府が学校新設を認可した経緯の不審点にも触れている。

 大阪府の私学審議会に関連する部分の、宮本氏の質問と政府側の答弁の要旨は、以下のようなものとなっている。


2017年2月15日 衆議院財務金融委員会(※要約)

◆宮本岳志議員:森友学園は2014年10月31日に小学校新設の認可申請書を提出した。学校用地の定期借地貸し付けと時価による売り払いが検討された第123回国有財産近畿地方審議会は、半年後の2015年2月10日に開催されている。土地の確保も学校所在地も定まらないような学校の設置認可の申請などは受け付けられるはずはないと思うが、なぜそういうものが受け付けられたのか。条件付きだとはいえども、国有財産近畿地方審議会の直前に開催された大阪府の私学審議会でなぜ認可が適当とされたのか。

◆文部科学省私学部長:私立学校については都道府県知事が認可権者。この場合は大阪府知事が大阪府の審査基準に基づいて審査をおこなう。大阪府に確認したところ、現に土地を所有または借用しているか、または相当程度の確実性を持って土地を所有・借用できるか見込みがあるという条件を確認するということをもって認可答申したと考える。

◆宮本:その答弁によると、森友学園は半年前の時点で相当程度の確実性を持って土地を所有・借用できる見込みがあったということになる。第123回国有財産近畿地方審議会に諮る前から、国として土地を森友学園に貸せるという見通しを伝えたことはないのですね。

◆財務省理財局長:そのように伝えた事実はない。

◆宮本:ということは、森友学園は大阪府私学審に対して事実関係を偽ったことになる。このような偽りの内容を提示する学校法人は、厳格に審査しなければならないことになると考える。

◆文部科学省私学部長:大阪府に確認したところ「森友学園が国有財産取得申請をした事実が確認されたことを踏まえて判断した」と聞いた。

◆宮本:国有財産近畿地方審議会以前には、国が森友学園に貸せるという見通しを与えていないのだから、その言い分はおかしいのではないか。

◆文部科学省私学部長:大阪府においては、先ほど申し上げた状況を勘案しながら判断したとうかがっている。大阪府の権限なので、国として大阪府に代わって説明できる立場ではないことはご理解いただきたい。

◆宮本:相当程度確実だったということはないのですね。そこはしっかり大阪府にもお伝えいただきたい。


 瑞穂の國記念小學院の設置認可については、2014年12月18日に開催された大阪府私学審議会でも疑問が出て一度継続審議になっている。一方で、わずか1ヶ月後の2015年1月27日の臨時審議会で、引き続き疑問が出されたような形跡がありながらも、条件付きながら認可されたという経緯がある。

 瑞穂の國記念小學院が設置認可された時点では、校地は決まっていなかった。また問題の国有地が瑞穂の國記念小學院への貸し付けを審議したのは2015年2月で、それ以前には国から学園側に用地を貸すと打診したことはないと政府担当者が答弁している。これは、学校用地は確保されている、もしくは確実に確保される見通しではないのに、見切り発車で認可したことにもなる。また学園の財政状況から、学校経営への不安も指摘されているにもかかわらず、認可したことにもなる。

 大阪府の私学審議会での不可解な学校設置認可が、間接的な形ながらも、土地取引問題の引き金になっているような形にもみえる。

 国政での国有地取引問題と並行して、大阪府の問題として、この小学校の設置認可の過程を明らかにしていく必要があるのではないかと思われる。

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