森友学園問題:国有財産近畿地方審議会と大阪府私学審議会の動き

 財務省近畿財務局が大阪府豊中市の国有地を、新設の私立小学校「瑞穂の國記念小學院」の用地として、同校を運営する学校法人森友学園に大幅に安く売却したとされる問題。

 このことに関連して、『日刊ゲンダイ』2017年2月14日付『昭恵夫人が名誉校長 大阪新設小学校はわずか1カ月で認可』と『しんぶん赤旗』2017年2月14日付『大阪「森友学園」国有地払い下げ 審議会で「大丈夫か」 財務局 リスク確認も押し切る』がそれぞれ、この土地の売却について審議した国有財産近畿地方審議会(2015年2月10日)の議事録に触れながら、土地取引に疑問を呈している。

第123回 国有財産近畿地方審議会 議事録(近畿財務局、2015年2月10日。pdfファイル)

 議事録によると、森友学園側は「学校建設に多額の資金を要する」として、当面は定期借地契約で賃借し、経営が安定した後に土地を買い取るとする要望を出し、財務局はその要望を元にして「当面は定期借地契約とし、8年後をめどに時価で土地を売却する」案を提案した。

 これに対して複数の委員から、学校法人法で用地は自己所有が原則となっていることや、学園の純資産が少ないこと、経営に失敗した場合のリスクなどをあげて、疑問視する意見が出された。しかし最終的には財務局の原案が承認された。

 また国有財産近畿地方審議会に先立ち、大阪府の私学審議会では2014年12月18日、「瑞穂の國記念小學院」の新設認可申請議案が継続審議となっている。これについては、少子化の中で児童が集まるのか、計画通りに寄付があるのかなど、学校経営への疑問が出て、学校法人に対してその疑問を解決するような対応を求めるとして保留・継続審議となった。

 その一方で、1ヶ月後の2015年1月27日の臨時の大阪府私学審議会で、「瑞穂の國記念小學院」新設認可申請について、以下のような議論がなされたという。

  • 申請者には財務・会計状況やカリキュラム、また校舎建設など小学校設置までのプロセスをさらに明らかにしていただくとともに、今後の本審議会において、その内容を事務局から必ず報告をいただくこと。
  • カリキュラムについては小学生の学びが充実されるようさらに内容を詰めていただきたい。
  • 私立学校には特色のある教育が求められる側面があるが、懸念のある点については本審議会が今後も確認を進めるべき。

 会計状況、小学校設置までのプロセス、教育方針など様々な角度から、引き続き疑問が出されたことがうかがわれる。しかしこの日の議事で一転して「開校に向けた進捗状況を審議会に報告すること」とする条件付きながらも申請が承認されている。

 国有財産近畿地方審議会は、大阪府私学審議会での新設認可申請承認のわずか2週間後におこなわれたことになる。

 異例の定期借地契約、そしてその1年後に時価よりもはるかに安い価格での買い取りに切り替え。不審である。

 また国だけではなく、大阪府の私学審議会の対応も不審ということにもなる。

スポンサードリンク

フォローする

スポンサードリンク