元国有地を極右教育学校法人に売却、相場の1割程度の格安で売却か

 大阪府豊中市の元国有地が、2017年4月に開校予定の私立小学校「瑞穂の國記念小學院」の学校用地として売却されたが、国・近畿財務局が売却価格を非公開としている問題で、朝日新聞社の調査によると、相場の10分の1で売却したのではないかとする疑惑が浮上したと指摘している。

 『朝日新聞』2017年2月9日付『学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か』が報じている。

 財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国&

 「瑞穂の國記念小學院」は、教育勅語暗唱などの特異な極右的教育をおこなっている「塚本幼稚園」(大阪市淀川区)の系列小学校として、開設構想が具体化した。塚本幼稚園での教育実践を小学校段階にもつなげるとしている。両校園を運営する学校法人「森友学園」の理事長は日本会議大阪の役員を務めている。また開校予定の「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長には、安倍晋三首相の妻・安倍昭恵氏が就任する。

 学校法人側は2016年6月、小学校の用地として大阪府豊中市野田町の国有地(約8770平方メートル)を購入した。そのことに関して豊中市議や朝日新聞社がそれぞれ、売却価格の公開を求めて情報開示請求をおこなったが、いずれも黒塗り扱いで非開示となっている。

 豊中市議は非開示を不服として、公開を求めて2017年2月8日付で大阪地裁に提訴した。

私立小学校に売却した元国有地、国に売却価格公開求めて提訴:大阪
 大阪府豊中市の元国有地について、私立小学校建設用地として売却されたにもかかわらず、近畿財務局が売却価格を非公開にしていることは不当だとして...

 一方で朝日新聞社は独自取材を進めた。登記簿を調べると、学校法人側に契約違反があった場合は国が1億3400万円で買い戻すという特約があったことがわかった。不動産の専門家によると、売却額と買い戻し額はほぼ同額に設定されるのが通常だとされる。学校法人理事長への取材では、特約での買い戻し額と同額で購入したことを認めたという。これらの内容が朝日新聞の記事で紹介されている。

 これらの状況により、土地の売却額は1億3400万円であった可能性が浮上したことになる。

 また朝日新聞では、近隣にあった元国有地の売却状況についても取材調査し指摘している。学校予定地の東側に隣接する9492平方メートルの元国有地は、2010年に国が豊中市に14億2300万円で売却し、現在は豊中市が公園として整備している。学校法人側には、約10分の1前後の超格安の価格で売却した計算になる。

 さらに「瑞穂の國記念小學院」となった土地は、2011年に別の学校法人が学校用地としての取得を希望して交渉していたが、近隣の路線価などを参考にして算出した価格の「7億円前後で購入したい」という学校法人側の希望に対して、国は「安すぎる」として価格交渉に折り合いがつかず、2012年にその学校法人は土地取得を断念したと指摘している。

 これらの状況からは、特定の学校法人に便宜を図った疑惑がもたれてもやむを得ない。

 日本会議の関係者や現職首相の関係者が学校法人側に関係しているということが、土地の売却にも影響しているのではないかとも疑われる形にもなっている。

 また土地売却との因果関係は現時点では定かではないが、この学校法人は、政府与党の進めたがっている教育方針を極端な形で先鋭化させているともいえることも指摘すべきであろう。

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