原発事故避難者いじめ、千葉県内で少なくとも3件あったと指摘:集団訴訟弁護団

 東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で福島県から千葉県に避難した世帯のうち、少なくとも3世帯の子どもが、転入先の学校で原発事故と因果関係が疑われる形でのいじめにあったと訴えていることがわかった。

 避難者が国と東京電力に損害賠償を求める集団訴訟の原告団が、1月27日に明らかにした。

 被害にあった子どもは、いずれも千葉訴訟の原告世帯の子どもだという。

 原告団によると、ある子どもは、福島県から千葉県の学校に転入した際、同級生から「何で福島から来るんだ」「福島のやつの意見は聞かねえ」などと暴言を受け、再び転校を余儀なくされたという。保護者は再転校先の学校に対して、福島県から来たことを明かさないように求めた。

 また別の子どもは、震災・原発事故直後、転入先の小学校で「放射能が来た」と暴言を受けたという。

 原発事故と因果関係が疑われる形での避難児童・生徒いじめは、神奈川県・東京都・新潟県など各地で相次いで発覚し、問題になっている。

 集団訴訟原告団の調査では、神奈川県内でも複数件のいじめが確認された。

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 千葉県でも複数件のいじめが確認されたことになる。

 一方で千葉県教育委員会と千葉市教育委員会は、県内の公立学校では原発事故での避難を理由としたいじめは確認できなかった、過去にも確認されたことはないと、2016年12月に発表した。

 しかし、いじめが疑われる事例が指摘されたことになる。また2011年3月中旬の時点でも千葉県船橋市で、福島県から避難し2011年4月の新学期から船橋市の小学校に転入する予定だった児童と、新1年生として入学する予定だった児童のきょうだいが公園で遊んでいたところ、児童らの話す方言を耳にした地元の児童が「どこから来たの」と話しかけたが、児童が「福島から」と答えると地元の児童は「放射能が移る」などと暴言を吐きながら逃げていったという事件も、当時新聞報道されている。船橋市の事例では、児童らは強いショックを受け、家族は船橋市の学校への転入を断念して再避難したという。

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 千葉県教委・千葉市教委の調査とは異なる内容の訴えが指摘されていることになる。子どもの人権にも関わることであり、速やかな再調査をおこなった上で、必要な対応を取るべきではないか。

(参考)
◎「避難いじめ」千葉でも 「福島のやつの意見は聞かねえ」(東京新聞 2017/1/27)

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