暴力事件調査メモ、学校側が廃棄:熊本

 熊本県長洲町教育委員会は12月24日、町立中学校で生徒間の暴力・傷害事案があったことに関連して、学校が同級生に書かせた調査メモを学校側が廃棄していたと発表した。被害生徒側は「事実を知る機会を失い精神的苦痛を負った」として損害賠償請求訴訟を起こす意向だという。

 事件は2012年2月28日に起きた。授業中に男子生徒が女子生徒に左耳付近をたたいて転倒させ、さらに踏みつけるなどの暴行を加えたという。女子生徒は耳が聞こえにくくなり、また心的外傷後ストレス障害(PTSD)とも診断された。被害生徒は、加害生徒やその両親と町に対して、暴行傷害について危険回避を怠ったとして損害賠償訴訟を提訴しているという。

 当時、担任教師は生徒約30人に対して、この男子生徒から暴力を受けたことがあるかや、暴力を知っていたかなどを、無記名方式のメモに記入させて提出させた。担任教師はメモの内容を校長に報告したが、直後に廃棄したという。

 学校側は保護者に対して調査結果を口頭で報告したものの、メモの開示は拒否した。

 町教委は「公文書ではない」「メモの扱いに対する取り決めはない」として、不適切とまではいえないとしているという。

 しかし事実関係の解明や記録にとっては、メモの廃棄は不適切といえるのではないか。記録の形で残っていないとなると、事実関係が都合の良いようにねじ曲げられたり、記憶が変化したりなど、不都合な点が多く出てくるのではないか。これでは事実解明の障害になる。

(参考)
◎生徒の暴力調査メモ、学校が廃棄 熊本、被害者が提訴へ(朝日新聞 2016/12/24)

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