原発事故集団訴訟原告:約30世帯中8世帯がいじめ被害経験

 東京電力福島第一原発事故の避難者らが国と東電を相手取り損害賠償を求めて横浜地裁に提訴した集団訴訟で、原告側弁護団が原告の避難者世帯(小中高生がいる約30世帯)に聴き取りをおこない、8世帯が通学先で子どもがいじめられた経験があったと回答していたことが、12月15日までに明らかになった。

 東日本大震災・福島第一原発事故で福島県などから他地域に避難した児童・生徒が、転入先の学校で原発事故や避難者を理由としたいじめを受けた事例(学校などは公式には因果関係を認定していないものの、原発事故・避難と因果関係があると疑われる形でのいじめ被害も含む)は、2016年11月以降、横浜市・新潟市・東京都千代田区・川崎市などで相次いで明らかになり、大きく報じられている。

 原告団の調査は、横浜市のいじめ事件が大きく報じられたことを受けたものだという。

 現時点の報道内容の範囲では、原発事故といじめとの因果関係は必ずしも明確ではない。しかし避難者世帯30世帯のうち8世帯でいじめ被害経験があったというのは、極めて高い確率でいじめが発生していることにもなる。

 また記事では、「関係者は「いじめられたことを話したがらない子もいる。実際にはもっと多いのではないか」と指摘する。」ともされている。原発事故や避難者との因果関係以前の一般的な話として、いじめは被害者が被害を訴えにくい傾向がある。「実際にはもっと多いのでは」という指摘・不安も一定の根拠があるものといえる。

 いじめの被害は、たまたま特別に運が悪かった人だけの話ではなく、多数蔓延していることも危惧される。個別の事例ごとに、実態をていねいに調査し、一つ一つ解決を図っていくことが必要なのではないか。

(参考)
◎震災避難8世帯いじめ経験 横浜地裁の集団訴訟原告ら(共同通信 2016/12/16)

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