「ズンズン運動」元NPO理事長に損害賠償命じる判決

 「アトピーに効く」などと称して乳幼児の首をありえない方向にひねるなどする「ズンズン運動」なる独自の施術を生後4ヶ月の乳児に施術して死亡させたとして、児童の両親=神戸市在住=が施術した姫川尚美(通称・姫川裕里)元NPO法人理事長(59)と同法人副理事長を相手取り約5200万円の損害賠償を命じた民事訴訟で、神戸地裁は12月14日、元理事長らに対し、請求額の満額・約5200万円を支払うよう命じる判決を出した。

 「ズンズン運動」と称した独自の施術をおこなうNPO法人は新潟県に本拠地があったが、東京都と大阪市にもそれぞれ事業所を設置していた。2014年6月に大阪市の施設で、生後4ヶ月の児童に施術し、意識不明に陥らせるなどして呼吸困難で死亡させた。元理事長はこの死亡事件で有罪判決が確定している。

 またこのNPO法人絡みでは、施術後に体調が悪化する事例が相次いだ。2013年には新潟県で、1歳児が「ズンズン運動」施術後に死亡する事故も起きている。

 「ズンズン運動」で写真検索してみると相当なショッキングな写真が出てくる。首の骨を折るのかというくらいの勢いで赤ちゃんの首をひねるような行為をしている。このような行為には、科学的には何の根拠もない。

 このような非科学的な行為を「子育て支援」や「健康法」などと称して公然とおこなったような行為については、エセ科学であり、虐待であり、とんでもない悪質な行為である。民事訴訟でも請求額が満額認められたのは、当然のことだとはいえる。

 また同時に、訴えが全面的に認められたからといっても、失われた命が返ってくるわけではないという重い事実もある。被害者やその関係者の無念さは察するに余りある。社会的にも、このような疑似科学や虐待が「子育て支援」や「健康法」などと称して出てくるようなことは、未然に防いでいかなければならない。

(参考)
◎男児死亡の「ずんずん運動」、推進のNPO元理事長らに賠償命令 神戸地裁(産経新聞 2016/12/14)
◎「ずんずん運動」で死亡 元理事長らに賠償命令(神戸新聞 2016/12/14)

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