「君が代」不起立再任用拒否訴訟、請求棄却:大阪地裁

 卒業式での「君が代」不起立・不斉唱を理由に定年退職後の再任用を拒否されたとして、大阪府豊中市立小学校教諭だった女性(64)が豊中市に約330万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は12月12日、原告側の訴えを棄却した。

 教諭は2012年の卒業式で、「日の丸、君が代に反対します」と宣言して着席した。教諭は2013年度末で定年退職することになったが、再任用を希望した。しかし再任用選考の際に、不起立を理由に「勤務実績が良好でない」と判断され、再任用を拒否された。

 定年退職後の教職員再任用は、希望者はほぼそのまま任用される。2011年度からの5年間で市立小中学校教諭の希望者148人のうち、不合格者は1人だけだという。

 教諭は「軍国教育の反省から良心に従った。勤務実績に考慮される非行ではない」と訴えたが、判決では式進行や厳粛な雰囲気を保つためならば思想信条の自由が一定の制限を受けることは許容されると判断して棄却した。

 実力での妨害行為でもしたというのなら別かもしれないが、単に着席していただけでは、式の進行には何の影響もない。

 日の丸・君が代の存在自体、歴史的な背景から議論があり、意見も大きく分かれるものである。さらにそのような性格を持つものを強制することで、日の丸や君が代そのものには特に何とも思わないとか好意的という立場の人からも、一方的に強制されるのはふさわしくないという立場からの反対論も生まれている。

 日の丸・君が代への考え方が、教員としての勤務実績にそのまま直結するとも考えにくい。児童・生徒への暴力やいじめなどの致命的行為よりも悪質として扱われるようないわれはないのではないか。

(参考)
◎君が代不起立、再任用拒否は「妥当」 元教諭の請求棄却(朝日新聞 2016/12/12)

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