いじめ自殺事案、少なくとも9件で情報共有不備が指摘される

 朝日新聞(ウェブ版)の報道によると、「いじめ防止対策推進法」が施行された2013年9月以降、いじめと自殺との関係が問われた児童生徒の自殺事案12件のうち少なくとも9件で、同法で定められている「学校での情報共有」が不十分だったと第三者委員会が認定していたと指摘している。

 いじめ防止対策推進法施行後の3年間で、いじめによる自殺と疑われたケースは少なくとも20件あった。そのうち、第三者委員会が調査を終了した12件について、報告書の内容の分析を試みたという。その結果、一部教員のみがいじめの方法を抱え込んだり、学校の対策組織が動いていないなど、情報の共有ができていなかったケースが少なくとも9件あると分析された。

 記事の別表によると、9件の内訳は、福岡県太宰府市(2013年10月・高3男子)、神奈川県相模原市(2013年10月・中2男子)、山形県天童市(2014年1月・中1女子)、長崎県新上五島町(2014年1月・中3男子)、青森県八戸市(2014年7月・高2女子)、仙台市(2014年9月・中2男子)、熊本市(2015年3月・中2女子)、福島県会津地方(2015年9月・高2女子)、名古屋市(2015年11月・中2男子)とされている。

 また記事では、現在第三者委員会が調査中の事案8件についても、学校側が情報共有の不備に言及した例もあったとして、「情報共有の不足を指摘される事例が今後、さらに増える可能性がある」と指摘している。

 いじめ問題については、関係先で情報共有ができていれば、最悪の事態は免れたのではないかというようなケースも多くみられる。記事で指摘された個別事案については、生徒や保護者からいじめの訴えがあったり、周囲に異変があったことに気づきながら、組織的な対応ができなかったことが、事件発生・発覚直後の新聞報道でも指摘されていたものも多い。

 いじめそのものを未然に防ぐ事は困難なのかもしれないが、万が一発生してしまった場合は早期に解決するためにも、関係先での情報の共有は必要なのではないか。

(参考)
◎いじめ前兆、進まぬ情報共有 生徒自殺9件で「不十分」(朝日新聞 2016/9/29)

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