大正高校募集停止・泉尾高校との統合を打ち出す:大阪府教委

 大阪府教育委員会は9月5日の教育委員会会議で府立高校の再編方針を審議し、府立大正高校(大阪市大正区)の募集停止などの方針を決めた。大阪府教育条例の「3年連続定員割れの高校は廃校」が適用された2例目となる。

 また維新府政のもとでの府立高校統廃合は、先に募集停止・閉校が決定した池田北高校(池田市)・咲洲さきしま高校(大阪市住之江区)および西淀川高校(大阪市西淀川区)についで4校目となった。

 大正高校は、2018年度以降募集停止の方針となっている。近隣にあり2年連続定員割れになっている泉尾いずお高校(大阪市大正区)と統合し、2018年度発足の総合学科の新高校に改編する計画を打ち出した。

 また2016年3月に大阪府教育条例の「3年連続定員割れは廃校」が適用され、2017年入試以降の募集停止が決定している府立西淀川高校は、北淀高校(大阪市東淀川区)と統合する形で2018年度より「エンパワーメントスクール」に改編する方針とした。

 それぞれの統合校の校名などは、関係者の意見を集約しながら、2017年秋までに追って検討するとしている。

 また能勢町への町立移管・分校化などの選択肢を検討していた府立能勢高校(豊能郡能勢町)については、町立移管は能勢町の財政的負担が重いと判断し、府立豊中高校(豊中市)の分校にする方針を決めた。

 今回提示された再編案は今後、府議会での審議を経たうえで、2016年11月頃にも賛否が正式に決定される見通しとなっている。

 生徒や卒業生・保護者・教職員などの関係者そっちのけで、維新府政のもとで決められた教育条例によって機械的に廃校や統合の方針、どうも腑に落ちない。

 とりわけ「3年連続定員割れは廃校」とする方針など、適切といえるのだろうか。松井一郎大阪府知事は以前「定員割れの高校には魅力がない」かのようなひどい発言をしていたが、入試倍率イコール学校の魅力というわけではない。

 大阪府では独自に「私立高校無償化」もおこなっている。無償化の理念自体は生徒や保護者にとって有益な部分がある一方で、維新府政のやり方は「私学無償化によって私学に生徒を誘導することで、公立高校を定員割れに追い込んで潰しやすくするための先行投資ではないか。公立高校がある程度整理統合された時にはしごを外して、生徒は公立に入りにくい状態・教育行政は教育に金をかけない・親の経済力次第で格差を拡大させる状態にするのではないか」という観測もされている。

 高校統廃合を安易に強行することは好ましくない。少なくとも、関係者の意見をしっかりと聞いて、関係者の意向を尊重する方向性が重要ではないか。

(参考)
◎西淀川・大正両高の募集停止、大阪府教委が方針(読売新聞 2016/9/5)
◎府立大正高校 事実上の「廃校」へ(毎日放送 2016/9/5)
◎西淀川、北淀高と統合 能勢は分校に 大阪府教委が方針(産経新聞 2016/9/5)

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